史上最悪の一泊 GWキャンプ旅①
GW直前の事だった。
どうも朝から肩甲骨の辺りに鈍い痛みがあり
首を捻るとズキンと強い痛みが走る。
寝違えたようだとタカを括っていたのも束の間
数日経っても痛みは引かず寝違えの線は消え
明らかな身体の異常を意識する事となった。
そして前回あいの沢のキャンプの撤収時
ルーフに荷物を載せようと上を向いた瞬間
ピシッと首から左腕にかけて強い電撃のような
痛みが走ったのだった。
そのまま病院へ直行、診断は頸椎ヘルニアだった。
それからというもの首は動くようになったが
今日に至るまで止まぬ痛みとの戦いが始まった。
ビハインドを抱えたまま一週間が過ぎ
症状の変化なく夫婦二人のGWを迎えてしまう。
昨年は妻の体調不良により思うように
遠出ができなかった事もあり8日から始まる
今年のGWは初心に返り大好きな青森を目指す
そんな計画だった。
…ここは踏ん張るしかない
古くさい表現だが、我慢と根性の旅を覚悟した。
出発は7日の仕事を終えたその直後
深夜の三陸道を一路、八戸を目指す。
とにかく辛い道中だったが妻と交代でハンドルを握り
八戸に到着したのは午前5時半だった。
降車すると肌寒く気温は5℃程度
神経痛持ちとなった私には堪える気温だったが
八戸のこの朝市を何より楽しみにしていた
妻の明るい顔を見るや
眉間の縦ジワを緩ませないとな
…と我に返る自分がいた。
ものの二、三日前の天気予報は晴れだったのだが
出発前日、その予報は脆くも消え
初夏とは思えない肌寒い気温と
冷ややかな小雨の洗礼が待っていた、
キャンプ地に着くと視界は数10mほどの霧に包まれていた。
「やっぱ、青森は寒いねぇ」
「そうだろうけどたまたま寒気に当たったんだろう」
予約が必要なキャンプ地の場合
その予約がズラせない事が最大のネックであり
これまでならば別な場所を探して
コンディションの良い日を見つけて
本命の場所に行くというのがセオリーだが
限られた日数、限られた時間が
本来の自由さを不便なものにしていた。
予約の段階では二泊取ってある
チャンスはゼロではない事だけが救いだった。
設営を終えた頃には小雨は既に止んでいて
霧もようやく薄くなってきた。
GWのキャンプ旅において
尺と重量のあるBAHARIを選択するのは実は初めての事
このキャンプでは、私達の師匠
俊さんと合流の予定があり
地元のwishさんにもお声がけしていたため
ある程度、人数を収容できるシェルターが
必要だと考えたからだった。
首ヘルニア持ちにとってBAHARIは鬼門のような幕だが
二泊を快適に過ごす…この目的は達せられると
考えてのあえてのセレクトだった。
夜通し走り続け午前中の設営を完了
一杯やって眠気を喚起し仮眠をとって
俊さんを迎える事に
眠気を誘うアテは市場で仕入れた炭水化物
極上のウニご飯
猫達も意外に落ち着いているのは
久し振りの遠出で環境の変化から疲れたのだろう
アルパカに火を入れると二匹とも
安らかな寝顔を見せてくれた。
5月の低気温でも冬の装備で
安心の幕営はこうして始まった。
神経が昂っているせいかビール二杯では
眠くならずウィスキーの力も借りる事となった。
ようやく昼寝にありつき午後になって
俊さんとも合流した。
だいずはずっとこの位置で
眠気と戦い
見事に撃沈
先輩のこむぎは堂々としたもので
キャンプ猫の風格を漂わせ落ち着きをはらっている。
普段、この時間はお昼寝の時間なのだ。
曇天の中、時折、突風が幕を揺らすと
こむぎはパトロールに出る回数が増えていった。
キャンプ場周辺は美しい新緑の森
午前中からひっきりなしに山菜採りの
地元の人がやってきていた。
もし今、晴れていたなら
ここってとんでもなく美しい
キャンプ場に映るだろうなぁ
そんな事を思いながらシャッターを押す。
曇りでも十分それと分かる風情を感じていて
このまま晴れ間が覗かなくても
良いかも知れないとさえ思い始めていた。
一方、体調の方はというと
痛みに常時つきまとわれていて
気を紛らわす術を見つけられない状態だった。
夕刻、だいずは俊さんの膝の上でとろけ
こむぎはシュラフの中でとろけていた。
ここからのわずか数時間がこのキャンプ
最初で最後となる幸福な時間だった。
wishさんも陣中見舞いに来てくれて
八年振り?くらいの再会を果たし
地元の様々な情報を頂いた。
明日は夕方まで雨予報だから
別な朝市に行って朝食を摂ろう
そんな呑気な計画を立て談笑できた
最後のひと時だった。
翌早朝目覚めると…
ぎょえぇぇぇ!!嘘でしょ!?
景色は一変
外は白銀の世界へとすっかり変わってしまった
GW後の初雪(大雪)だった。
冬の装備で来ているので寒さ対策に抜かりはない
ただ、春先の重すぎるこの雪が厄介極まりない事は
瞬時に想像できた。
テント屋根を普通に叩いても
簡単に滑り落ちる雪質ではないわけだから。
我に返ると、首から背中を通り左肘の辺りまで
チリチリとした痛みが強くなっていった。
地獄が始まった。
続きます
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皆様励ましに心から感謝しております!
どうも朝から肩甲骨の辺りに鈍い痛みがあり
首を捻るとズキンと強い痛みが走る。
寝違えたようだとタカを括っていたのも束の間
数日経っても痛みは引かず寝違えの線は消え
明らかな身体の異常を意識する事となった。
そして前回あいの沢のキャンプの撤収時
ルーフに荷物を載せようと上を向いた瞬間
ピシッと首から左腕にかけて強い電撃のような
痛みが走ったのだった。
そのまま病院へ直行、診断は頸椎ヘルニアだった。
それからというもの首は動くようになったが
今日に至るまで止まぬ痛みとの戦いが始まった。
ビハインドを抱えたまま一週間が過ぎ
症状の変化なく夫婦二人のGWを迎えてしまう。
昨年は妻の体調不良により思うように
遠出ができなかった事もあり8日から始まる
今年のGWは初心に返り大好きな青森を目指す
そんな計画だった。
…ここは踏ん張るしかない
古くさい表現だが、我慢と根性の旅を覚悟した。
出発は7日の仕事を終えたその直後
深夜の三陸道を一路、八戸を目指す。
とにかく辛い道中だったが妻と交代でハンドルを握り
八戸に到着したのは午前5時半だった。
降車すると肌寒く気温は5℃程度
神経痛持ちとなった私には堪える気温だったが
八戸のこの朝市を何より楽しみにしていた
妻の明るい顔を見るや
眉間の縦ジワを緩ませないとな
…と我に返る自分がいた。
ものの二、三日前の天気予報は晴れだったのだが
出発前日、その予報は脆くも消え
初夏とは思えない肌寒い気温と
冷ややかな小雨の洗礼が待っていた、
キャンプ地に着くと視界は数10mほどの霧に包まれていた。
「やっぱ、青森は寒いねぇ」
「そうだろうけどたまたま寒気に当たったんだろう」
予約が必要なキャンプ地の場合
その予約がズラせない事が最大のネックであり
これまでならば別な場所を探して
コンディションの良い日を見つけて
本命の場所に行くというのがセオリーだが
限られた日数、限られた時間が
本来の自由さを不便なものにしていた。
予約の段階では二泊取ってある
チャンスはゼロではない事だけが救いだった。
設営を終えた頃には小雨は既に止んでいて
霧もようやく薄くなってきた。
GWのキャンプ旅において
尺と重量のあるBAHARIを選択するのは実は初めての事
このキャンプでは、私達の師匠
俊さんと合流の予定があり
地元のwishさんにもお声がけしていたため
ある程度、人数を収容できるシェルターが
必要だと考えたからだった。
首ヘルニア持ちにとってBAHARIは鬼門のような幕だが
二泊を快適に過ごす…この目的は達せられると
考えてのあえてのセレクトだった。
夜通し走り続け午前中の設営を完了
一杯やって眠気を喚起し仮眠をとって
俊さんを迎える事に
眠気を誘うアテは市場で仕入れた炭水化物
極上のウニご飯
猫達も意外に落ち着いているのは
久し振りの遠出で環境の変化から疲れたのだろう
アルパカに火を入れると二匹とも
安らかな寝顔を見せてくれた。
5月の低気温でも冬の装備で
安心の幕営はこうして始まった。
神経が昂っているせいかビール二杯では
眠くならずウィスキーの力も借りる事となった。
ようやく昼寝にありつき午後になって
俊さんとも合流した。
だいずはずっとこの位置で
眠気と戦い
見事に撃沈
先輩のこむぎは堂々としたもので
キャンプ猫の風格を漂わせ落ち着きをはらっている。
普段、この時間はお昼寝の時間なのだ。
曇天の中、時折、突風が幕を揺らすと
こむぎはパトロールに出る回数が増えていった。
キャンプ場周辺は美しい新緑の森
午前中からひっきりなしに山菜採りの
地元の人がやってきていた。
もし今、晴れていたなら
ここってとんでもなく美しい
キャンプ場に映るだろうなぁ
そんな事を思いながらシャッターを押す。
曇りでも十分それと分かる風情を感じていて
このまま晴れ間が覗かなくても
良いかも知れないとさえ思い始めていた。
一方、体調の方はというと
痛みに常時つきまとわれていて
気を紛らわす術を見つけられない状態だった。
夕刻、だいずは俊さんの膝の上でとろけ
こむぎはシュラフの中でとろけていた。
ここからのわずか数時間がこのキャンプ
最初で最後となる幸福な時間だった。
wishさんも陣中見舞いに来てくれて
八年振り?くらいの再会を果たし
地元の様々な情報を頂いた。
明日は夕方まで雨予報だから
別な朝市に行って朝食を摂ろう
そんな呑気な計画を立て談笑できた
最後のひと時だった。
翌早朝目覚めると…
ぎょえぇぇぇ!!嘘でしょ!?
景色は一変
外は白銀の世界へとすっかり変わってしまった
GW後の初雪(大雪)だった。
冬の装備で来ているので寒さ対策に抜かりはない
ただ、春先の重すぎるこの雪が厄介極まりない事は
瞬時に想像できた。
テント屋根を普通に叩いても
簡単に滑り落ちる雪質ではないわけだから。
我に返ると、首から背中を通り左肘の辺りまで
チリチリとした痛みが強くなっていった。
地獄が始まった。
続きます
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この記事へのコメント
GW劇場開幕!
なんと、雪ですか春の東北「アルアル」です。かくゆう私も2回ほど
やられています。なんとも痛い滑り出しですが・・・
ただ、最初の奥様の嬉しそうなか顔を曇らせまいと懸命に耐える?
旦那様の姿勢は「サスガ」です。あー見習わせたいと。
眼下に街並みがうっすら見えますが、キャンプ場の雰囲気も良さげな
感じですね。車中移動にも慣れているキャンプ猫's。なんとも眠そうな
顔が可愛いこと。
これから負けられない戦いが始まる!!かな?
なんと、雪ですか春の東北「アルアル」です。かくゆう私も2回ほど
やられています。なんとも痛い滑り出しですが・・・
ただ、最初の奥様の嬉しそうなか顔を曇らせまいと懸命に耐える?
旦那様の姿勢は「サスガ」です。あー見習わせたいと。
眼下に街並みがうっすら見えますが、キャンプ場の雰囲気も良さげな
感じですね。車中移動にも慣れているキャンプ猫's。なんとも眠そうな
顔が可愛いこと。
これから負けられない戦いが始まる!!かな?
おおお、極上の食べ物で天国にいたのがいきなり地獄へとは!この先読みたくないな〜 こちら暖房器具類はもうしまってしまいました(笑)
鬼平さん
こんにちは!
隠すほどの所ではないのですが、wishさんお気に入りのキャンプ地という事で当面は非公開にしておこうと場所を伏せての投稿ですすみません
近隣の方は皆んな知ってると思いますがYoutubeなんかにはほとんど情報がないので最近のキャンパーさんには知られてないのかも知れません
神経の痛みに耐えつづける辛いキャンプが始まりました汗
前日の予報になかったまさかの降雪は雪中慣れしているとは言え体況も合わせて過酷なものとなりました…ついでに色んな不幸が重なりまして…お話は続きます^^
こんにちは!
隠すほどの所ではないのですが、wishさんお気に入りのキャンプ地という事で当面は非公開にしておこうと場所を伏せての投稿ですすみません
近隣の方は皆んな知ってると思いますがYoutubeなんかにはほとんど情報がないので最近のキャンパーさんには知られてないのかも知れません
神経の痛みに耐えつづける辛いキャンプが始まりました汗
前日の予報になかったまさかの降雪は雪中慣れしているとは言え体況も合わせて過酷なものとなりました…ついでに色んな不幸が重なりまして…お話は続きます^^
プー博士さん
こんにちは!
青森は私達の中では東北No. 1飯ウマ県という位置づけにありまして…肉も魚も楽しめる大好きな県なのですが、これが楽しめなくなるという想像をしてみて下さい…何のために行ったんだーというジレンマを次回ご紹介させて頂きます泣
東北地方はGWまでは暖房必須なのです!
こんにちは!
青森は私達の中では東北No. 1飯ウマ県という位置づけにありまして…肉も魚も楽しめる大好きな県なのですが、これが楽しめなくなるという想像をしてみて下さい…何のために行ったんだーというジレンマを次回ご紹介させて頂きます泣
東北地方はGWまでは暖房必須なのです!
おはようございます
“頸椎ヘルニア”の状態での出撃も驚きですが GWなのに降雪に見舞われるとは 大変なキャンプでしたね
でも現地ではwishさんなど 仲間の訪問を受けることができたことなど 充実した出撃だったのではと思います
青森は懐かしいところですが 八戸方面には行ったことがありません いつか行ってみたいですね
“頸椎ヘルニア”が早期に完治することを祈念しています
“頸椎ヘルニア”の状態での出撃も驚きですが GWなのに降雪に見舞われるとは 大変なキャンプでしたね
でも現地ではwishさんなど 仲間の訪問を受けることができたことなど 充実した出撃だったのではと思います
青森は懐かしいところですが 八戸方面には行ったことがありません いつか行ってみたいですね
“頸椎ヘルニア”が早期に完治することを祈念しています
ossunさん
おはようございます!
ただでさえヘルニアで肉体的に辛いところに大雪で精神的にもやられた感じなのですがここからが大変でした汗
wishさん実に8年ぶりの再会でしたが、ブログはもちろんSNSでも繋がっているのでさほど時の流れは感じず良き時間となりました^^
腰椎ヘルニアを10年前にやってるのですがその時の感覚で言うと頸椎ヘルニアも向こう半年くらいは苦しめられるかなぁと考えています泣
おはようございます!
ただでさえヘルニアで肉体的に辛いところに大雪で精神的にもやられた感じなのですがここからが大変でした汗
wishさん実に8年ぶりの再会でしたが、ブログはもちろんSNSでも繋がっているのでさほど時の流れは感じず良き時間となりました^^
腰椎ヘルニアを10年前にやってるのですがその時の感覚で言うと頸椎ヘルニアも向こう半年くらいは苦しめられるかなぁと考えています泣
劇団にひきさん、こんにちは(^^)/
ヘルニアに加え長距離移動と身体的負担
そして天候不順が重なるとは大自然はままならないものですね( ノД`)
お声がけありがとうございます!
何年振り?と時の流れを感じさせないSNS交流がありましたので
当時のフレッシュな気分で楽しいひと時を過ごせたことが
とても嬉しかったです(^^♪
そしてこの後の顛末ですが
私もキャンプを初めて十余年、初めてのことです。
続きを楽しみ...にしています(;^ω^)
ヘルニアに加え長距離移動と身体的負担
そして天候不順が重なるとは大自然はままならないものですね( ノД`)
お声がけありがとうございます!
何年振り?と時の流れを感じさせないSNS交流がありましたので
当時のフレッシュな気分で楽しいひと時を過ごせたことが
とても嬉しかったです(^^♪
そしてこの後の顛末ですが
私もキャンプを初めて十余年、初めてのことです。
続きを楽しみ...にしています(;^ω^)
wishさん
こんばんは!
8年ぶりの再会とは思えない不思議な再会でしたね笑
よっ!ひさしぶり!そんな馴れ馴れしくできる仲ではありませんがそんな感覚があったのはネットのおかげですね^^
ずっと言いたかったお子さん関連の件で私達がwishさんをいかに尊敬しているか…思いの丈を直接お伝えできた事がとても嬉しいひと時でした!
お土産本当にありがとうございました笑
こんばんは!
8年ぶりの再会とは思えない不思議な再会でしたね笑
よっ!ひさしぶり!そんな馴れ馴れしくできる仲ではありませんがそんな感覚があったのはネットのおかげですね^^
ずっと言いたかったお子さん関連の件で私達がwishさんをいかに尊敬しているか…思いの丈を直接お伝えできた事がとても嬉しいひと時でした!
お土産本当にありがとうございました笑
※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。