大晦日の夜〜新年元旦の朝にかけては暴風が吹き荒れた。

コテージに向かい突進する風はブワッと音を立て

ミシミシっとサッシを何度も軋ませた。







6：20 初日の出を見ようと起床

凍った地面に足を滑らせながらフリーサイトへ向かう

先ずは道中にある自サイトのチェック

大晦日に設営を済ませておいたマルシャルの無事を確認。

風に強いとされる鉄骨テントではあるが

心配で仕方なかった。

実際見てみると屋根の養生のために片流しで張っていた

タトンカが一部破損した状態でガイロープが外れ

テントに引っかかっていた。

「やっぱ昨夜の風にはかなわなかったか」

もともと半分にちぎれたまま使用していた初代タトンカ1TC

これにてキム君に正式に修理依頼、引き渡しとなった。



写真は設営時のものです。




フリーサイト上方のサテライトハウス前には

十数人が初日の出目当てで集まっていた。

私たちの後ろからも続々と人がやって来ている。

山間の日の出は約10分遅れて顔を出した。







初日の出をこうしてキチンと見るなんて

果たして何年振りだろうか？

若かりし頃は仲間たちと一種遊びの延長で

夜通しのドライブの後、コレをよく見たものだが

こういう事を正月のイベントとして行った年は

充実感のあるいい一年になる…そんな記憶

2018年の幕開けはそれはそれは美しく

変化の年となるこの一年への期待が大いに高まった。







コテージのチェックアウト後は

キャンプサイトへお引越し







やっぱテン泊だよなぁ〜

そう口に出るや否や風で幕がグラッと揺れた。







正月早々今夜はこの暴風に悩まれそうだ。

平面の面積が最も広く立ち上がりの角度きつい

マルシャル背面からの風は要注意

フルコットンを内側にグイグイ押し込んでくる。







風のキャンプは何度も経験してきたが

新年のこの風は要注意どころか対策が必要なレベル

それでも重さのあるスカートを装備するマルシャル内は

風の吹き込みも殆どなく快適極まりない状態に







山の木々を揺らす風の音はどんどん大きくなっていく中

ランタンに火入れをした。







コレで幕の中はさらに気温が上がる

ただ万が一の倒壊などを思うと

相当リスキーな体制だが

幕のポテンシャルを信じて晩餐調理は進んでいた。







あろうことかこのキャンプ、スキレットを積み忘れ

調理は全てSTAUBだけで行うことに







新年早々妻の技が冴えまくる。








ジェットエンジン並みの轟音をたてて

あだたら吹き下ろしの風が暴れていた。







うーーーむ

やはり対策が必要だ。







とにかくマルシャルのこの広い背中を

何とかしないと…取り急ぎの対策を探すのだが

何一つ風除けになるものなどこのサイトでは

見当たらない。

風除け…風除け…ん〜…あった！

コレでほぼほぼイケるといいのだけど…







幕に戻り元旦の夜を満喫する。







STAUB一つで次々にバリエーション豊かな料理が並んだ。









山々の轟音は一向に止む気配はなく







風音に怯えるお正月

自然の猛威を前に人とはいかに小さいものだろう

そんな感じだよね と 妻が言った。







呑気に感嘆する妻を見て

コイツやっぱ肝の座り方が半端ねーなぁと

こっちが感嘆したものだった 笑

この日この時間この場所に幕営するすべての家族が

きっとこんな感じだったとは言わないが

子供さん達は強い親の背中を感じただろうし

家族みんなで乗り越えた

そんな気持ちで朝を迎えるのだろうと思う。







耳栓が全く役に立たない夜

午前二時を回った頃、トイレで目が覚めサニタリー棟へ歩いた。

すると…あだたらオフィシャルのパトロールカーが

とあるサイトに横付けで停車している。

風の通り道でエンジンを止め車体で

夜中中風を塞いでいたわけだ。







目に見えないこのような

フォレストパークあだたらのサービス体制が凄い。

隣に幕営していたSuikaさんも

コレをしてもらったことがあるとよく語っていた。

このキャンプ場への信頼はプライスレスかつ献身的で

唯一無二のものと大きく実感した瞬間だった。

そうそう、我が家の風対策も十分な仕事をしてくれた。







冬のテン場はそこにあるもの全てを

駆使して乗り越える。

フォレストパークあだたらに心からありがとう。

追伸 当キャンプにて差し入れを下さったもんもんさん
ひなこさん お心遣い本当にありがとうございました。




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