白鳥たちのお陰で早起きとなり、気持ちとは裏腹にいい朝を迎えた。
軽い朝食を取り（カップラ）昨夜疲れて入れなかった風呂へ向かった。




車で７分の距離。大きな檜の浴槽や岩風呂…そのような温泉を期待したいところだが、ペンションやレジャーホテルにある様な、４名程で入れるお風呂。近いし、汗を流したかっただけなので、これで良し。破格の１名 380円。

午前中に入る風呂はとにかく気持ちがいい。

さっぱりしたところで、近辺を散策する。







斜め後ろからのラインがとても美しい。
「白鳥は水上を優雅に泳いでいるように見えるけど、水の中では見苦しくバタ足をしてるんだよ」
美しさを保つために、悪足掻きをする女性の比喩でこんな会話を昔聞いた事を思い出した。
実際は、バタ足などしておらず、ユックリと背後に水をかきながら泳ぐ。

事実、その姿はとても優雅だ。




一部氷が張っていた。


ひとしきり、付近の散策を終えて、一服をつく。





朝ビール。


快晴の日の元で飲む炭酸が身体中にしみ渡った所で、今回のキャンプの楽しみの準備に取り掛かる。



普通に焼いても何をしても美味しく頂くことは到底できなそうにないスーパーの最安輸入牛肉。刺しの一つも入らない硬くギシギシに焼けるニュージー産ランプ肉。





これを…


ビッシリと下味を付け…












おもむろに干す。







絵面がスゴイ。





トンビとカラスを見つけたので途中場所を変えたり、回してまんべんなく日に当てる。





そして…一時間ほどたつと表面は乾き、色は少し黒ずんでくる。



タンパク質がアミノ酸に変わったはずだ。



焼く





焼く





スキレットはがっちり熱くして牛脂をコーティング表面はカリッと中はベリーレア。山葵を付けて食す。


あの肉が信じられないほどの美味さになった。


干している最中、肉があまりに巨大だったので、通りかかる人が皆、一様にギョッとする。

ギョッとしたお客さん!?の一人…数日前からナチュログで交流のあったkim君だった。私たちの出撃を昨日知り、この日到着後、私たちを探してくれて声をかけてくれたのだった。

さぞかし肉には驚いたはず…そんなダブルサプライズがお互いに忘れない良き出会いだった事を後々しみじみ感じる事となった。



その後、yaeさんご夫妻が夕刻に到着合流し、焚火が始まった。





これまで、会社の仲間と一緒のキャンプは数回あったが、自立したキャンパーさんとのグルキャンは初めての私たち。ナチュログを始めたお陰様。と行きたいところだが、なかなか切っ掛けが掴めない。どのタイミングで入っていくか…何を差し入れたら喜ぶだろうか…こういう時だけ急に人見知りになる妻。作戦会議は10分続き、昨夜の生ソーセージを持参する事、ランタンはハリケーンだな、皿はし宜しくな…などと何度もシュミレーションを繰り返し、やっとお声がけをする。

何も臆する事など無いはずなのに何をやっているのだ…笑顔で迎えてくれた二組だった。
酒を酌み交わし、驚くほど笑い声が絶えない楽しいひと時がたちまち過ぎてゆく。

夜も更けて、外での宴会が迷惑になる時間が過ぎていたので我が家で二次会となった。

同じ趣味を持つ人の集まりは会話が途絶える事がなく、終始楽しく幸福感に満ち溢れていた。

それがキャンプ

干し肉にギョッとしつつも勇気を出して声をかけてくれたkimくんに感謝の念がフツフツと繰り返し湧いて来た。

妻の出身県である岩手からお見えのyaeさんご夫妻も岩手人らしく、人を気遣う素晴らしいご夫妻。なんとかして笑わせないと他界した親父に叱られる…そんな思いで、久々にテンションの高い私たち二人だったかも知れない 笑

宴席は午前二時半を回ったあたりで、お開きとなり、二日酔いの朝を迎えた。







到着し設営の時に何となく感じたいいキャンプになりそうだ…という予感は見事に叶えられた。

年始早々のベストキャンプが終了した。


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