五日目、朝はアラジンホットプレートで

フレンチトースト







前回からの続き

風も止み再びタープを張った。

昼から焚火を楽しむためだ。







一度撤収した焚火周りも再びセットし直し







昼間っから火入れを







焚火を囲みながらの昼食はBBQホルモン







フロント3本ポール

タープアレンジをちょこちょこ変えて

雰囲気を変えるだけでも

長期の連泊キャンプが楽しくなった。







翌日の大雪予報が気掛かりでもあり

何となく楽しみでもあった。

ただ、撤収前日の大雪予報に武者震い

「本当に降ったら撤収大変な事になるだろうなぁ」

妻と顔を見合わせる。

「でも楽しみだよね笑」と妻



夕刻からは今夜が最後だろうからと

三たびKaoruさんご夫婦にお招きを受けた。







思えば前回のチェックイン直後から

本当にお世話になったもの。

雪のせいでサイトの境界が全く分からなくなっており

どこに設営して良いものかと呆然としている時にお声掛け頂き

丁寧にサイトの境界を教えてくれたのがKaoruさんご夫婦だった。







見ず知らずだった大先輩とはこれをきっかけに

一緒に焚火を囲むご縁を頂戴した

大雪を前にそんな感慨めいた思考を巡らせた。











すっかり雪が溶け地面が露出していた昨日とは打って変わって

一面の雪景色の朝を迎えた。







雪はBAHARIの重たいスカートを覆い隠している。







天気図を何度も確認した。

撤収日の朝まで大荒れの予報は変わらず

実況天気図には目眩がするほどの等圧線が

列島に何本も入っていた。







大雪となるその前の一瞬の晴れ間は美しく

正に嵐の前の静けさそのもの









午前中のうちには降り始めるだろう







撤収を控えているのでペグを

露出させておきたいところだが







風を伴う積雪を考慮し結果何もしなかった。

「明日頑張ればそれでいいんだ」

覚悟の様なものを必要としたけれど。







その後まもなくして乾燥した軽く細かい雪が降り始めた。







つくづく窓を設置していて本当に良かったと思ったもの。

風雪などにより幕の中に閉じ込められてしまうキャンプは

ある種、閉塞感との闘いでもある。







本やネットに頼らず退屈を感じずにいられるのは

この窓のお陰に違いない。







「こりゃあ積もるだろうなぁ…」

サニタリー棟に行くたびに荒天を実感するのだけれど…

不思議に笑みがこぼれていた。







その頃、幕の中では妻が呑気にも

唐揚げを揚げ始めたのには笑ってしまった。

外は風雪の真っ只中にある。

テント倒壊の可能性を妻は考えていないという事

それほどの信頼を置くのがBAHARIという幕。







雪は止むことなく降り続けている。







ペグ位置は完全に雪で消えてしまった

露出させていても徒労に終わっていたのは明確

「明日の撤収は死に物狂いだなぁ…」

覚悟は決まり撤収の手順を思い描いたもの







朝、薄っすらと雪を被っていた程度だった

スカートは10cmの積雪

温度計のセンサーはいつのまにかツララに

飲み込まれ意味をなしていない。







スカートに積雪すると換気が不十分となるのが

フロアレスの宿命でありBAHARI TCの限界点

ここからはBAHARIのフロント出入り口上部は

換気のために開けっ放しの運用に







熱を溜め込んでいるので溶けてゆく筈の

BAHARIの屋根は一部凍り付きその部分には

雪が積もりはじめている。







最後の晩餐は二色鍋







アルパカストーブもフル出力

寒さはさほどではない。








撤収日の朝



幕全体に薄くあった結露が完全に凍り付き

BAHARIの壁という壁は薄氷で真っ白になっていた。







テント入り口外に吊るしておいた

ハリケーンランタンは消える事はなかったけれど

風の影響でホヤは黒く煤けてしまったようだ。







外に出るなりそこは雪 雪 雪の世界

これから撤収だと言うのに…

膝下迄雪は積もり雪掻きをしなければ歩けない。

テント周りで20cm程度

風で溜まった深い部分は40cm近くはありそうだ。

写真に収めている間にブーツには雪が侵入していた。







過去最長のツララが40cmに育っていた。

毎年、ツールームテントなどのPU幕で雪に降られ

半分潰れかけているような画像を見かけるけれど…

その類いの映えの悲壮感はBAHARIには

見受けられず盤石だったのが印象的だった。







風はまだ残っており雪はほぼ止んでいるのだが

地吹雪がひどい。







サニタリー棟に設置してあった

雪掻きを借りて撤収が始まった。







過酷かと言えばもちろん過酷なのだけど

腰イテーとか和気藹々と進む撤収は

達成感に満ちていた。

いつだって一生懸命取り組んで

初めて越えられるギリギリの壁を

キャンプの神様は用意しているものなのだ。

二時間ちょっといいやそれ以上かかったかも知れないけれど…

随所に笑いがあって…一番笑ってしまったのは







インナーテントのすぐ奥

妻が寝ていたその10cm先の位置に

垂れた結露がツララ化して

何本もあったというエクストリーム



これだからキャンプはやめられない



◼️おまけ◼️

様々なものが凍りついた撤収時
最も役に立った道具はコレでした。





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