このところ意識して道具探しをする機会がめっきり減った我が家。

充分過ぎるくらい揃った証なのだが

そこはナチュラムを母体に持つナチュブロガー

たまにはWEBサイトでも徘徊してみようと

ナチュラムを開くと、あらららら

随分と変わった事に今更気付いた笑

目指すスタイルの提案から商品を見せるページ構成となり

なるほど勉強になるもんだなぁ〜と色々見ていたら

あらま！

昨年、世間を席巻したあのウッドフレームチェアに

新色が追加されていた事にこれまた今更気付く事に…

ウッドフレームチェアと言えば…我が家では







本家のカーミットチェア二脚を所有するため







全く興味がないというよりもむしろ…ヤラレタ感が凄まじく








の時のように

やったー遂に出たぞー買ったれー！的な喜びよりもむしろ

「カーミットの価値が変わるかもしれないな」

そんな危機感を持った逸品という印象があった。

何せ、精巧な木製品にしてたったの約1万円である。

本家が販売者によっては近年三万円を超える価格帯で

売られていたりするわけだから

二万円の価格差が果たしてどこにあるのか？

どう考えても興味が湧くってものだ。



そんな中ふとしたキッカケでコレを手に入れる事になった。



お陰で我が家にはキャンプ椅子なるものが5種類8脚となった。

せっかくなので似たような記事が既に数多あるのは重々承知の上で

カーミットとハイランダーウッドフレームチェアを中心に

我が家目線での似た椅子選手権なる徹底比較をして見ようと思った次第。







基本としたのは本家カーミットチェア









細身のフレームに厚塗りのニス

畳むと奇跡に近いミニマムを実現する

バイカーのために作られたチェア







対して、ハイランダーウッドフレームチェア

形デザインはほぼほぼ一緒ながら

実寸で正面から並べてみると…その差 歴然







実はこんなに大き目に作られているのが最大の特徴である。

この大きさ

思い当たるのはCAMP ON PARADEで売られている

韓国製のものに近い印象を持った。



左が本家カーミットチェア右がハイランダー製




各部の違いは組み立ての機構と

フレームの塗装に大きな違いが認められる。







決定的に違うのは脚部とアームレストをつなぐ金属部品部分である。

ハイランダー製の場合、先に並べたコールマンの

フォールディングチェア同様の機構を採用しており

黒く色が塗られている点が特徴となるのだが

カーミットの場合は、畳みを意識した美しいカットと

強靭な木材の薄さが大きな特徴となっており

カーミットチェアユーザーとしてはこのアームレストのデザイン造作に

並々ならぬシンパシーというか愛着を持つ人は少なくない

ある意味、カーミットチェアのカーミットチェアたる

アイデンティティーの一つであると理解している。







畳んだ際のこのカットの美しさ

アバウトな印象の多いアメリカ製とは思えない仕上がりデザイン

ここに価値を感じるのは毎回折り畳んで積み込み

ではなく

毎回分解して一番小さい形で収納する必要のある我が家ならではなのかもしれない。







ちなみに、畳んだ際、ハイランダー製は例の金属部品のネジ位置の関係で

脚部と脚部に指一本の隙間ができてしまう。

この差、全体では2㎝ほどなのだが積込み時の体感では5㎝以上の差を感じる事になる。
上の写真ではカーミットを手前に配置しており
遠近感から同様に見えてしまいますがかなり違います。







この状態での積込みのし易さで言うと実は

コールマンフォールディングチェアが一番優秀で

畳んだ形が直線で収まるところが積込みロス低減に貢献している。

我が家では助手席側後部座席背もたれ位置は

コレが収まるような積込みがデフォルトなのは言うまでもない。

上記の他、座り心地を左右する座面角度を見てみると…







わずかながら違いが見て取れた。







臀部が落ち込む感覚のあるのが本家カーミット

この座り心地は言うなればコイルスプリングの

深目のソファの角度つまり寛ぎ重視設計という印象がある。

焚火などを正面にグラスを傾ける際

ベストなポジションを提供してくれる。

それに対してコールマンは平面に座っている感覚があり

腰に優しく料理などの前屈みの作業が非常に楽なため

ここ2年妻はこのチェアを使用している。







ではハイランダーはどうかと言うと写真では分かりずらいかも知れないが

その中間という座り心地だった。

適度にスッポリ感があり前屈みも辛くないしそこそこくつろげる。

あくまでも個人の感覚なので人により好みは分かれるだろうが

正直座り心地は決して中途半端ではないし悪くない。

最後に…







分解時の収納を見てみると

独立部品の多いカーミットチェアは上の通り

コレがキチキチのタイトな袋に収まり

対してハイランダー（下）は少々太目な印象がある。







コレは曲線パーツが独立部品ではなく

片一方がフレームとつながっていて

収納時にはその部品が回転して収まるため

生地を畳んだ際にどうしてもかさばってしまう。







コレを袋に入れたらどうだろうか







然もありなんという状態ではあるのだが







袋ブカブカ 笑

ハイランダー製品の多くは収納の際

大き目に作られている事をインフレーター等で体感している私としては

らしいな…ニヤリと感じてしまうのである。

カーミットユーザーからすると

「何この無駄なブカブカ感！キモッ！」となるかも知れない。







実際、中身を入れた状態の大きさを比較すると

大きく違いが現れるわけだが

カーミットチェアはタイトでカッチカチに対して

ハイランダーは緩めのブカブカ

これだけ見た目の差がある割に、正直比較できない気がした。







カーミットチェアを持つキャンプ仲間と

以前、カーミット検定なる遊びを行った事があった。

地面やテーブルなど台になるものを使わず空間で

いかに早く袋に収納できるかを競うものである。







もし。ハイランダーだったならば

チャンピオンになれただろう。



キャンプを始めたばかりの頃のこと

折り畳みのキャンプチェアに座るのがとにかく嬉しかった。

アームレストにはドリンクホルダーが付き

化繊の布地は座る位置によっては腰痛を招いたが

浅く腰掛け足を投げ出すように大股開きでいい景色を眺めビールを飲む

それだけで最高だったホムセンで買った2000円のキャンプ椅子。

きっとアウトドアで飲むビールがとてつもなく美味いという

その記憶とコネクトされたいい思い出なのかもしれない。

半年ほどで折り畳みのスライド機構に亀裂が生じ壊れてしまった。

「この手の椅子って長持ちしないんだなぁ」

率直に思いちゃんとしたメーカー製品を購入することになった。

その時買ったのはロゴス製だった。

ところが…

その椅子を購入後わずか1ヶ月もしないうちに

妻が欲しいとおねだりしてきたのがカーミットチェアだった。







誕生日のプレゼントとして二脚買って欲しい とのこと。

「おいおいおい！ロゴスどーすんのよロゴスぅ」

「たまに使えばいいじゃん」と妻

「ものすごく小さくなるんだから」畳み掛けられ心が揺れた。

悩みに悩んだ。

当時、そのロゴスの椅子は一脚6,000円もした。

当時の価値観ではキャンプ椅子に6,000円は高かったのである。

つまり二脚12,000円をお蔵入りにするという決断である。

ついこの間まで2,000円の椅子で満足気にビールを飲んでいた事が頭から離れず

相当悩んだ末 カーミットチェアを二脚購入することにしたのだった。

所有する喜びは大きく、無論、買ってよかった道具に違いない。







妻は言う

「もし離婚する事になったらカーミットは二脚とも私のだからね」

誕プレでプレゼントしたのは二人一緒カーミットに座る景色だった筈なのに…

女の物質主義は実に現実的である事を教えてくれるエピソードなのだが

価値あるものほど、この手の小競り合いでは引き合いに

出てくるものである。

それにつけても1万円という価格ながら実によく出来ている

ハイランダーウッドフレームチェアである。







著作権の対象とならない家具デザインはもともとパクリ放題であり

つまりは先発品（発明者）に対し敬意を二万円分支払えるのか？

そんな事のようにも思えてしまう。

木材（ブナ）の質感が気に入らなければ塗ればいい

ただそれだけの違いに感じてしまうというのは

決して罰当たりではないと思ってしまうコストパフォーマンスには

頭が下がる良い買い物だったと言わざるを得ない。





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