ただ単にアウトドアで食事を作り酒を飲み寝るという

基本的なキャンプアクトのみならず

辿り着いた地の景色景観を丸ごと楽しむのはキャンプの醍醐味の一つ。

そんな景色景観の中でも日々繰り返される地球の営みの一つ

『夕陽、夕焼け』はキャンプシーンにおいて

私達にとってはいつしか重要なひと時となっている。







そんな夕陽を楽しもうと思ったなら…

邪魔なものが何もない海に沈む夕陽が一番。

毎年必ず夕陽旅というものを楽しんで来たが…

今年はこの連休でそれを捕えるのは必然だった。

この旅、最大の山場となるに違いない。



からのつづき

酸ヶ湯キャンプ場撤収日、晴天のスタートだった。







世の中はどこもかしこも雨だというのに

結局、青森県内でも雨量の多い八甲田エリアに幕営し

雨は一度も降らなかったのは幸い、後は撤収までもってくれるだけでいい。







思った矢先、スプレーの様な弱い雨が遠くから風に乗ってやって来た。

すぐそこに虹が発生、いわゆるお天気雨のお見送り

「まぁこんなもんだ 笑」

気を取り直して目指すは日本海。

青森横断、私達にとっては東北でも

最果てエリアとなる深浦町へ出発した。







先ずは黒石、弘前を経て鯵ヶ沢へと向かう







このドライブルートが最高で真夏の快晴の中

かつてなかった快適な車旅

岩木山北側を迂回するルートをひたすら西を目指す。

信号のないよく整備された農道

高地の果樹園の景色に心を和ませながらのドライブ

山道を抜けると、真っ青な水平線に迎えられた。







妻のオーダーでとある犬にご対面

志村けん氏によると日本一美味いとされるイカ焼きを購入

一路、目的地を目指した。







鯵ヶ沢から深浦町へと続くこの海岸線のルートが

これまた素晴らしい。

こんな時、海辺に住んでみたいと、ついぞ思ってしまうものだが

実は海辺に住んでいないからこそ

この感動が大きいと思うべきだと思っている。







海岸線のルートを数十分、雲一つない

明るい営地に到着した。

その名も『行合崎』と言う。







海岸にしてこの草原の素晴らしさ

八戸種差海岸の天然芝も度肝を抜かれたが

まるで欧州を彷彿とさせる海岸緑地

日本においては人為的な環境変化（つまり開発）により

こういった自然のままの海岸緑地は姿を消し

数少ない景観であることを知っておきたい。







この夏初めてとなる真夏の太陽







暴力的とも感じる海岸線の日差しはビリビリきていた。

海風にも強いタトンカ3TCの日陰がありがたい

テントはフライなしのインナーのみでいく。

素晴らしい景観のキャンプ場なのだが…

駐車場はかなり離れた所にあり荷運びはこの高低差

崖の下まで階段手運びである。

山を登る人には全く問題ないだろうが装備含めて

生粋のオートキャンパーの私達には

おいそれとは近寄れないキャンプさせないという

来るものを拒むマイナス条件を満たす営地。

もちろん覚悟はして来た。







筋肉痛確定のダメージをふくらはぎに負った３往復

この後、さらにトイレの度に往復（苦行）が待つ 笑







そんな過酷な設営でもここに幕営する

価値と動機は十二分にあるのが行合崎

設営で失ったミネラルをビールとトウモロコシで補給した。







気温は28℃ タープ下にいれば暑さは和らいだ。







ビールを一本飲んだところで筋肉痛に拍車をかける

付近の散策をした。

サイトを奥へ奥へ進み、この位置から丘に登って行く







丘の上は膝丈ほどの草で覆われており

けもの道程度に人の歩いた跡が遊歩道のように伸びる。







途中、サイトを振り返るとこの景色

圧巻だった。







岬の先端まで来ると、そこからさらに緑と岩場が広がっており

これまた素晴らしい景観

弧を描く水平線はどこまでも続く。







美しいグリーンベルトの下は荒々しく男性的な岩場







崖下の営地以外に丘の上方の所々に

プライベート感のある草地もあった。

景色の独り占め 最高だろう。







普段の運動不足を恨めしく思い始めた頃

サイトへと戻った。







知らない土地、初めての営地

これほど美しい場所でキャンプができる。

感慨も一入だが、この営地の真骨頂はここがスタート地点だった。


つづきます



にほんブログ村皆様の励ましにいつも感謝しております！