10月中旬と言えば…我が家にとっては神割崎











秋らしい日本晴れの美しい空とコバルトブルーの海の歓迎を受けた。

今年もここに帰って来た…そんな実感

二月と十月 年に二度この神割崎から朝日が昇る。







手羽さんと来た昨年の朝日は…







曇りがちで今年は無理かと思った次の瞬間これが拝めた。

明日の予報は曇り…さてどうなる事やら。


全てのフリーサイトが太平洋に面しており

明るく開放的で素晴らしい景観を楽しめるのが神割崎キャンプ場







今年も昨年同様第四サイトを貸切りで陣取った。







目線の上に来る水平線はここにやって来る全ての人を

歓迎し清々しさに溢れていた。







設営時、ちょうど草刈りが行われており

一緒に刈られてしまったアザミを妻が拾いテント内に飾る。







そんな妻は今期初導入のアルパカの掃除を

怪我をしながらせっせと磨く







私はと言えば、ファイヤーハンガーの準備をし







早々に焚火に着火

眼前に広がる太平洋の夕景を目に焼き付けながら







そんなシチュエーションに

ゴゴゴゴゴゴゴゴッ！！

突如地鳴りが響いたと思ったら

ドーーンと揺れた 突然の地震 緊急警報はその後響く

震源地に近い

管理棟にはまだ人がいる時間だったので津波警報の有無を確認した。

ほどなくして管理人さんがわざわざやってきてくれて

問題ないと教えてくれた…3.11の津波体験が一瞬頭をよぎる。

当時、あまりの恐ろしさに海には近づけなかったものだ。

そんな津波の被害をもろに受けたこの南三陸エリア







海沿いを通る国道は一部内陸に移動をしたり

防潮堤が築かれたりしてはいるが、未だ復興半ばの状態だ。

気を取り直して、ランタンの火入れを行い







持参したアメリカ産プライムビーフを

日本一高価な会津山塩で仕込む。







日もすっかり落ち、熾火が少し足りないが

焚火BQをスタートした。







すると…







何やら赤くフワッと輝く何かが眼に入った。







静かな静かなムーンライズ







夫婦二人、息を飲んだ。

日の出を楽しみにここに来て

まさか海から登る月を愛でる事になるとは…







こういう偶然の現象に出くわす事なんて

毎週場所を変えキャンプをしていても年に二度はない







当然、プライムビーフも美味すぎて







でも、本当の美食はここから

スペインのカタルーニャ地方ではチュプチュプって言うんだよ







妻が焚火で作ったアヒージョ（チュプチュプ）は

海老味噌が絶品で悶絶の美味さ

スペインと三陸魚貝のマリアージュは







美味いとかそういうレベルじゃない

美しい月を愛でながら

味覚は研ぎ澄まされ







感動を呼んだ







夫婦二人の月夜は







年に二度も三度もない景色の中







様々な夢の話に終始しそれはそれは

長い夜になった。







キャンプがくれた素敵な夜は







終わりたくない終わらない







ふと気付くと…傍らには一匹のネコ







現実に戻されたのは明日の予報を見た時だった。







明朝は雨

日の出を楽しみに来た神割崎だが

こんな素敵な月夜を楽しめたならもういっか


これだからキャンプはやめられない






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