イチローズを焚火酒に思い出す震災の記憶

劇団にひき

2018年03月13日 12:20

あの日あの時から全てが変わったとしみじみ思う。

全ては現在地である今へと向かうベクトルだったと思えるのは

なんと幸せなことか

未曾有の大災害となった震災から7年

我が家は今年の冬キャンプの象徴でもある

不動尊公園キャンプ場に(また)幕営した。







震災当日私は仕事で海沿いの町七ヶ浜町の役場近くにいた。

建物の中には到底いられないほどの激しい揺れが長く続き

外に出ると割れた窓硝子が降ってきた。

捕まるものがないと立っていられないほどの揺れ

これはとんでもない事が起こっている

瞬時に感じ心臓の鼓動が体全身に響いたのを鮮明に覚えている。







このところ不動尊公園と言えば川沿いの第一サイトが多かったため

今回は一年ぶりに第二サイトを選ぶことに

川を見下ろす林間の高台にある第二サイト

林立する冬枯れの木々が美しい。

枝の先には小さな小さな蕾がつき始めていた。







スターティングメニューは

ホタルイカとマッシュルームのアヒージョ

妻の作るアヒージョは間違いなく完成の域

山を散策して集めた杉の枯れ枝で早々に焚火に着火した。







このキャンプ最大の楽しみはコイツ








つい先日イチローズのブレンデッドが手に入ったのだ。







自宅にてアイスピックのみで削り上げた丸氷で楽しむ。

薄めのゴールドからは想像つかないガツンとくる旨味

こりゃぁ品薄になるのも頷ける。







ウィスキーを転がしながらいるとランタンに明かりが欲しくなり







順次火入れを行うと







イチローズもより一層華やかな味わいになった。

氷が溶け、10%ほど加水されたココが私には一番美味しく感じた。

これ以上加水が進むと味が壊れそうなそんなギリギリ







焚火ではホタテを貝焼きに







バター醤油が我が家の定番







二杯目のウィスキーをグラスに注いだ頃が最高だった。







刻々と闇が深くなりウィスキーの色味も増してゆく







この日、第二サイトは貸切り状態

心ゆくまで三月の夜を楽しめる。







ホタテを食べた後の楽しみは

そのエキスに浮かべ焼くサキイカ

濃厚なバター醤油とホタテのエキスが煮詰まり

それを吸って柔らかくなった頃、食べる







その頃、丸氷はふた回りほど小さくなっていた。







うめーーなぁーーーイチローズ!







この時点で気温は2℃くらい

冷え切った手を火にかざし暖めた。







存分に焚火とイチローズを堪能し思い出すのはあの日の出来事







けたたましいサイレンを鳴らしながら

消防が避難を呼びかけていた海沿いの町







既にして電話は繋がらずSNSに

メッセージを残し先ずは自宅を目指した。

海沿いのルートを向かうと大渋滞が発生しており

内陸へとハンドルを切り国道45号線でまたも渋滞に。

動けなくなっている所に津波がやって来た。







工場から流れてきたパレットが147の車体の下を音を立ててながれて行く

水没した車達は次々にクラクションを鳴らし始め

少し低くなった対向車線側の車はグラっと傾き

車同士ぶつかり合っていた。

我が147はと言えば、浸水するかしないかの状態で

なんとか持ちこたえ、やがて真っ黒な海水は引いて行った。

もし5mズレていたなら流されていたと気づいた時

生かされたと心から思ったものだった。







今宵、暖かいマルシャルの中







美味い鍋をついばみソーダ割りのウィスキーを楽しめるのも

あの日があり、心にも環境にも劇的な変化があったからに他ならない。







色々あったけれど

精一杯、働き、遊び、何事にも先入観を持たず挑戦する

三日、三月、三年後が楽しみだと思えることにただただ感謝。





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