西高東低の気圧配置、列島にはいく筋もの等圧線が走る。
出撃前夜はまるで嵐のような風音が窓を叩いていた。
長かった12月第三週の激務を無事終え床についたものの
疲れすぎて眠れず、風音を聴きながら
明日の設営のシミュレーションをしていたら
いつのまにか意識は薄れていった。
ここ数日、天気はすこぶる良かったが風がとにかく強かった。。
この時期の幕営において毎年強風だけは敏感になる。
先月TATONKA1TCを破いたばかり
あの忌わしい記憶が蘇ってしまうのだ。
荷物の積込みをしながら空を見上げると
それはもう美しい青空なのだが、上空の雲の動きは早いのなんの
最後の荷物を積み終えた時には
雪雲が南から空全体を覆うように迫っていた。
予報では天気の悪化はないようなので
きっとすぐに消えて無くなる雲に違いないが
この強風の中、楽しくキャンプをするとなると
営地はおのずと限られてくるわけで
昨夜、あまりに風が強かったせいでなかなか場所の決定が出来ず
明朝の空を見て決める事にしたのだが
紆余曲折を経て、二週連続となる
丸森 不動尊公園キャンプ場を目指す事にした。
今週の幕はCABANON NEPTUNE 3 とした。
電源のない晴天の強風キャンプとなれば
背が低くフルコットンのCABANONが快適無敵
仕事がとにかく忙しい12月、キャンプでは寒さ厳しさとは
無縁でいたいーそれを叶えるフランス幕
我が家の家宝はこの冬もまだまだ一軍現役だ。
設営を終え、火照った身体にビールを流し込み
一息つくと
あっという間に底冷えはやって来た。
時折吹く風に手はかじかみ体温が奪われる。
川から吹く風は冷たくコイツだけはなんとかしないと…
先ずは先月破いた1TCでウィンドシールドを張った。
もともと白いロープというか紐が木に括りついてあったのだが
これは風避けにブルーシートなどをかけられるようにと
管理人さんがあつらえていた物
なるほどココは川からの冷たい風が通る場所ということなのだ。
ただ、この白いロープは焚火コンロの上を通っており
ココに幕をかけると焚火ができなくなるので
自力TATONKAハーフで陣幕がわりにしたというわけだ。
前回、荷物を減らすためにわざと置いてきたのは
ロールトップテーブル
今回は積込み忘れてしまい
急遽、スノコを積み上げテーブルとした。
サイズは悪くないが使い勝手はすこぶる悪かった。
なぜなら、カトラリーやシェラカップを必要とするたびに
天板を外す羽目に 笑
それでもこんなことを人目を気にせずできちゃうのが冬キャンプ
忘れ物のリカバリーも何かと楽しい。
焚火の熱はTATONKAに反射し結構な暖かさではあったのだが
夕刻となり、グッと気温が下がるとそれどころではなく
熱の対流が欲しいということでもう一枚の1TCで屋根を作る事に。
こうなると効果は絶大
焚火は暖炉となった。
真冬のオープンタープ…いやセミオープンタープスタイル
悪くない
それでも風が巻くと寒いわけで
変幻自在に形はどんどん変わっていった。
この秘密基地感は楽しい。
冬キャンプは気温と共に知恵と工夫を駆使して
設営すらアクトとして楽しむのがいい。
TATONKA下には見事な熱対流が起こり
寒さはだいぶ和らいだわけだが
薪がくすぶると煙はいつまでたっても出て行かず
目は真っ赤
暖を選ぶも痛恨の涙目キャンプ
そんなことすら楽しいのが冬キャンプ
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