フランス製鋳鉄鍋STAUBで豚角煮をジックリと炊く(焚く)秋の夜長@エコキャンプみちのく
日中の気温は汗ばむほどで風呂上がりの夕刻に
カシュっと開けたビールがそれはそれは美味かったのだが
夜ともなると半袖ではいられなくなった初秋の夕べ
コオロギやキリギリスの情緒のある鳴き声だけが耳に届いていた。
あれほど蒸し暑く不快な日々が続いた夏だったが
その終焉を肌で感じると、何やら呆気ない気がして
ほんの少し切なさを感じてしまうのは毎年の事。
風もなく、ただ真っ直ぐ煙が天に向かう極上の焚火に
心まで癒される夜だった。
焚火に火を入れると同時に
鋳鉄鍋STAUBのプレヒート
今夜はこいつを使ってカナダ産ポークの角煮がメインメニュー
朱色に近い赤がだんだんと色が濃くなり
グレナディンカラーに変化する
これがプレヒート終了の合図。
ジューッとけたたましい音を立てて焼かれる肉に
焼き目が付いたら
合わせダレを入れ蓋をし焚火で煮込んで行く。
この頃には鍋は煤で真っ黒になっていた。
焚火と煤けていく真紅のSTAUB
この光景はこれまで何度も目にしてきた我が家の調理風景だが
白樺のランタンハンガーに吊るされた
真鍮のデイツが今年は加わって
新鮮さが際立っていた。
たかがランタン一つで景色が変わる。
こういう感覚がいい。
小一時間ほど煮込んだら一度火から下ろして冷ます。
表層にたまった脂をキッチンペーパーで吸い上げるためと
味を染み込ませるためらしい。
この手間暇を手間暇にしないのが妻
STAUBを下ろして空いた熱源を使って
牡蠣を次々に焼いてゆく。
仙台杜の市場で格安だった牡蠣
牡蠣は洗浄の少ない焼き牡蠣の方が味が濃く旨い。
熱々の殻にナイフを入れてこの原理でこじ開ける
この工程がまた楽しく達成感のあるメニュー
合わせる酒はBOWMORE12年
アイラモルト特有の潮の香りが際立って
とにかく美味くなる鉄板の組合せ
焚火で焼く牡蠣は最高に美味い!
ただ、量が多すぎた。
大好物というわけではないためか
すぐに限界がやってきて大半を妻に献上するが
それでもあと二個が食べきれず…
お隣さんに食べれるかどうかを伺ってお裾分け
人のいるキャンプでは昔から我が家はそうだった。
妻はいつだって足りなくなるのが嫌で
絶対に夫婦二人では消化できない食料を買い込む。
いざ、余ってしまうと決まってこう言う…
「捨てるくらいなら余った食料が笑顔に変わればいいじゃない」
自らの散財を正当化する極上の決まり台詞。
いい言葉だしいい解釈だと私はいつも思ってしまう。
お腹はいっぱいのはずなのだが
今日のメインディッシュを再び火にかけた。
私はアプルトンエステート ジャマイカラムを
妻はエバンウィリアムスハニーリザーブのソーダ割りで
ッテリッテリでホロッホロ を
ちょっとだけ頂いてあとは明日の昼食になった。
キャンプの濃密な夜の4時間をかけて完成した角煮は
ここ数年で一番の味わい。
キャンプを楽しむためには、手を抜かず酒も料理もこだわりぬき
食を楽しむ事だと以前定義したことがあるが
やっぱり何と言っても焚火で美味しいものを作る
これに尽きるのかもしれないと今回思った。
キャンプの象徴でもある焚火
そこから生まれるグルメに舌鼓
何度やってもこれは最高だ。
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