絶景と普通の間
充実感たっぷりに八幡平キャンプを後にした夫婦二人。
日付けで言えばGWはこの日が最終日なのだが
翌日の勤務は午後からという事で近くまで戻って
もう一泊という段取りだった。
日曜出撃で月曜の出勤時間までに帰宅するのが
この一年デフォルトのスタイル
それを考えればこの選択は我が家にとっては
当たり前、ただ遊びの疲れは残せないという生真面目な一面もあり
最終日を迎えた体調を見て帰宅終了するなり延泊するなりを
決めようと毎度ノープランの最終日だった。
結局、延泊しか頭にはないわけで 笑
この日は岩手をひたすら南下しながらキャンプ地探しに明け暮れた。
こんな時は、たいていあっちを立てればこっちが立たず
候補に挙がっては消えまた別を検討しては消えの繰り返し
埒があかず、泊まり慣れた海辺に居を構えることに。
こうして午前中までは例年にない賑わいを見せたという神割崎に到着。
この時間は既に賑わいは終わっていた。
エントリーするなり貸切りを言い渡された。
初めてこの景色を見た時、これは絶景だと思ったものだが
慣れというのは怖いもので二回三回訪れていると
ただのきれいな景色になってしまう。
つまり絶景と普通の間
こんな贅沢は東北キャンパーならでは
ただ神割崎は今年も松食い虫の被害は拡大傾向のようだ。
石油燃料に頼った生活スタイルが枯れた松を切らず
伝染をますます拡げていると聞いた事がある。
昔は松が枯れたら喜んで切り倒し原因虫もろとも燃料として
燃やしていたものだが…
今や松を燃やして喜ぶのはキャンパーだけなのだと。
ある意味、正義の焚火という事。
キャンパーならば知っておきたい戯言だ。
色んな景色に身を置くことが出来るから
キャンプ地は都度都度変えるのが我が家
新たな絶景を求め続ける、そんなキャンパーでありたい。
無論、二度三度と訪れる営地にはそれなりの良さ
遠く霞む夕暮れのパシフィックホライズン
「身長170cmの人が見えてる水平線って4.5㎞先らしいよ」
以前、妻が得意げに話していたのを思い出した。
ここは身長に海抜が足されるからさらに遠く先まで見えてる計算だ。
いつまでも見ていたい景色だが風が強い
リビングにした東屋脇に風除けのTATONKA を張った。
この風じゃ焚火も避けた方がいいレベルか…
見上げた空には煌々と輝く月
耳に届く潮騒は時折、力強く聴こえたり
風の音に掻き消されたり
装備は明日の撤収を考え半分も降ろさなかった。
拾った松の枝をランタンフックにして
そこにジェントスをかけた。
こんな灯りでもウィスキーは美味い。
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