誰もいないキャンプ

三年振りに訪れたのは

『グリーンパーク不忘』

一昨年くらいからキャンプ客が突然増えて

大変だと受付のお姉さん







勿論このところのキャンプブームで

どこも人でごった返していると言うけれど

このキャンプの日曜泊は

この広大なキャンプ地に私達だけ

ブーム黎明期を思い出すキャンプだった。







体勢を低くして何かを

狙いすますキャンプ猫こむぎ

その視線の先にはトンボの群れと

野鳥の囀り







なんだかこれほど静かなキャンプも

久しぶりだよね







そもそもが日曜泊なので

人がいてしょうがないなんて経験は

あんまりない私達だけど







貸切りとなると別格の価値を

感じてしまうもの。







それを良いことに

こむぎの散歩を楽しむ







自宅では味わえない

フィールドの感触

虫達との戯れに野生に帰るが如く

元気に遊ぶこむぎ







「さぁ帰るよ」とリードを引けば

全速力で私を追い抜いてゆく

いつものこむぎとは違って

イヤイヤをして拒否するのは

この散歩というこむぎにとっての遊びが

きっと楽し過ぎるから







散歩を終えサイトに戻ると

妻が夕刻のオツマミの調理を始めていた。







メニューは

小芋とガーリックスプラウトのアヒージョ

ニンニクが苦手な私でも美味しい

そのガーリックスプラウトの風味が

溶け込んだオイルをそのまま

具材を変え二回転目も







油攻めとはならず

綺麗に完食できたのは妻の調理技術のお陰様







腹ごなしが済んだ後は

こむぎにポニーを見せてあげることに







初めて見る大きな動物

怖がる素振りもないけれど

興味を惹かれる素振りもない







早くサイトに帰ろう

そう言っているであろう事は

よーく分かった笑







キャンプを通して君は

色んな経験を積んでいるね

猫はそもそもルーティンが好きで

毎日決まった時間に決まった行動を好む

そんな習性があると耳にしているけれど







週に１回のキャンプが

もしかすると君のルーティンに

追加されてるように最近思うのは

考えすぎじゃない気がしている。

それをつけた日はキャンプの日だと

理解しているかのように

ハーネスを嫌がらない君

むしろ生き生きと楽しそうに見える。




(グリーンパーク不忘では今年第2サイトを新設)


実のところ…猫キャンプに

不安や疑念がないわけじゃない

ノミダニが付くんじゃないか？とか

変な物を口にして病気に

なっちゃうんじゃないか？って




(第2サイト入口からの全景)


いつも心配事が尽きないから

月に一回は病院に行って

首につける虫除けの薬をもらったり

健康診断してもらったりするわけだけど




(第2サイト最奥地より入口方面の風景)


君は…キャンプ地に着くと

降ろせ降ろせとせがみ

降車するや否や

決まって凄まじいハッスルを見せ

暴れん坊になって駆け回り

ひとしきり身体を動かした後は

顔を前足で拭う仕草をして

満足をアピールする。







もちろん好物のお刺身が食べれたり

いつもの、つまりエサじゃない

ご馳走も食べられるからかも

知れないけれど、君の食いしん坊は

我が家に来る前かららしいから

これが特別ではないだろう。

もちろんパパやママが食べるモノは

あげられないよ







夕刻になり熾火がたまった焚火の時間には

膝にやって来てこの時間を楽しむ君に







立派なキャンパーとしての資質が

育っているじゃないかと

思ったりする。

今や君はキャンプ英才教育で育つ猫

一緒にキャンプを楽しめているのは

すごいなぁと思う。







この日は

驚くことに、この地に住む

野良ちゃんが二匹もやって来て







君とお友達になろうとしていた。







どんな病気を持っているかも

分からないから…

触らせないようにしたけれど

二匹来たうちの一匹は

相当君のことが気に入ったようで







もう一匹と喧嘩をしてたのには驚いた。

奥にある森の方まで叫びながら

追い立てて…

私が勝ったとその後、挨拶にもやってきた。







それはペポの窓を

メッシュ窓の状態にしていて

分かったこと。

帰宅すると玄関を登るのを嫌がったり

外に外にとそのベクトルが

向いているのが分かる。

君は今や生粋のキャンプ猫になった。

今後も、しばらくは引率をお願いね。




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