ワイルドキャンプー月夜に感じた一瞬のホラー感
焚火台の炭は音も立てずに静かに燃焼している。
赤く光り高熱を発する炭の上には焼き網が直接設置され
焼き網に無造作に載せられた肉達は脂を滴らせながら
もうもうと煙を上げていく。
メインランタンと言ってもジェントス三台が設けられた
TATONKA三角張りの幕内では間接照明的な使い方だが
直接地面を照らし、タイトなTATONKA内移動を安全なものにしてくれた。
人っ子一人いないこの高原に灯るのは
我がサイトの明かりだけ
夜景も何もない高原の営地、風もなく
コンディションは上々だ。
アルミホイルを開け新聞紙を一枚ずつ剥がすと
そこに待ち受けるのは鳥肌モンの美味
ねっとり濃い感じの黄金色のさつま芋は
まんまスウィーツのようだった。
昨今、様々な農産物の品種改良の成果発展を垣間見た気分だが
これもキャンプのなせる技だと思う事にした。
満月には狼男の伝説が西洋にはあるが…
日本においてはその名称そのものが「大神」であり
神性と知性の象徴として神社に祀られたりしている。
それでも確かに眩しいくらいの満月を見
吠えたくなる衝動が…そんな雰囲気は嫌いじゃない。
いつもの様に丸氷でラフロイグをいただく頃には
気温は1℃になっていた。
焚火台はタープ外に出し
同じスペースにストーブを設置
暖かさは段違いで、ここから時の経つスピードは
加速度がついたかのように早く感じる事になる。
時の早さはキャンプクライマックスの暗示
このキャンプで最も充実した時間だったという事だ。
ストーブの上では、ホタルイカとシメジのアヒージョ
ホタルイカのちりちりの細かいゲソが絶品食感
最後にして箸が止まらなくなった。
ここでTHE END 時間は23時を回っていた。
貸切りの営地、誰の迷惑も考える必要はないのだが
身体が休息を欲しており限界に気づかせてくれた。
ワイルドさは微塵も感じないメガホーンIIに潜り込むと
明る過ぎるくらいに煌々と輝く満月
月明かりはちょっとホラーな感じの桜の枝をテントに写していた。
ゾクゾクするなぁこの絵面(ホラー大好き)
楽しくなったその瞬間意識は遠のいていった。
それがキャンプ
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