の詳細本編
キャンプで焚火を囲みながら飲むウィスキーは掛け値なしに美味い。
炎のゆらめきを眺め、ゆったりと流れる時間を噛みしめながら味わう
一杯のバーボン
美味いなぁと感じた時、これ以上ない至福の喜びが訪れる瞬間だ。
焚火の煙は、ウィスキーをさらに美味くすると信じている。
そもそもバーボンはホワイトオークの樽の内側を焼き焦がし
そこに詰めて熟成させるわけだからその樽臭さは焚火と相性がいいに決まってる。
高価なシングルモルトや洗練されつくしたジャパニーズウィスキーは
このバーボン樽を使って二次的複利的な味わいをモルトにもたらすわけで
焼き焦がした新樽から作られるバーボンの方が焚火との相性が良い筈
コレは私の自論であるが、とにかく安いバーボンが美味くなるから
キャンプには必ずバーボンを持参する事にしている。
そんなキャンプバーボンの飲み方は様々だが…
ヘタレな私は、どうしてもストレートで飲むのは苦手で
水1:ウィスキー1の水割りまたはロックで楽しむことが多い。
1:1の飲み方は、諸説あるが最も香り立ちが良いとされるので私の定番だが
呑み進んでいくとアルコール感が足りなくなり、そのうちロックになって撃沈がデフォルト。。
そんな飲み方をしていると、ついついもっと美味く飲むには?
などと考えてしまうわけで、冬キャンプのある日、氷からこだわってみたことがあった。
使用した氷は板氷、以前はロックアイスと呼ばれる砕かれた氷を買っていたが…
アイスピックを購入してからというもの分厚いプレートアイスをデフォルトとした。
氷は尖った角から先に溶けてゆくからである。
何個も角がある氷は当然溶けやすく、アルコールは早期に水っぽくなりやすい。
水っぽく不味くなった酒は長く飲み続ける事が難しい。
そんな理由から、日本のバーテンダーが作り始めたというのが丸氷である。
ウィスキーを長く美味しく楽しむ
ただそれだけのためだけに先人が発案し成し遂げたこの技
若かりし頃は、もっと氷が少なければ沢山入るのに…などと下世話な感情で迎えていた。
深い知識は、自分の馬鹿さ加減を気付かせてくれる。
荒削りの丸氷はウィスキーを入れると一気に角が取れ
原液を飲みやすくさせるが、その後の溶けるスピードはグッと遅くなり
ゆっくりとウィスキーの香りを楽しみながら時間をかけて転がす飲み方が出来る。
先人の知恵は、貧乏性の私に本物の素晴らしさや美味さを教えてくれた。
丸氷の製造過程は写真の通り
アイスピックを使い板氷に縦に溝を作り正四角形の氷を作る。
この正四角形の立方体の角をひたすらアイスピックで削って行く。
全ての角を落としたら、手に取って丸みが出るように仕上げの行程にかかる。
氷はもちろん痛いほど冷たいが、慣れるとだんだんと感じなくなってくる。
天ぷら職人が、熱した油に手を入れて湯温を計れるようになるのと同様だ。
ちなみにここで言う慣れが訪れるのは、毎日氷に触って3ヶ月はかかる 笑
完成した丸氷は、キャンプにおいてはプラスチックのオールドファッショングラスに入れる。
外気の気温に左右されず溶けにくいと思っている。
丸氷の製作過程ではクラッシュアイスが大量に出る。
このクラッシュアイスは、モヒートのアイスとして使ったり
そのままウィスキーを注げばウィスキーミストとして楽しめる。
水割りを飲むならこのウィスキーミストという飲み方の方が、季節によっては断然美味い。
細かく粉砕された氷は一気にグラスを冷やし霧状に曇らせるところが語源。
これからの季節、気温が高くなると、こんな氷を使ったキャンプアクトは
難しくなる、クーラボックスを使ってもGW過ぎあたりまでが限界だろう。
今年の夏は、設営後に氷を仕入れに行こうと思っている。
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