外は零下にまで気温が下がり、底冷えのする夜が好きだというキャンパーは多い。
そんな寒い夜に小さい幕なら暖められる…そんな発想から圧力式ケロシンランタンを購入した。
灯油燃料というのも理由の一つ。
とにかくランニングにかかるコストが安い。
ニュースを見ていると、2015年の夏は完全に終息したかの様な報道ばかりが流れていた。
ヒグラシの鳴き声を聴きながら、涼しくなる夕暮れ時にフと秋を感じたり
そんな夏の名残りや夏とのお別れを惜しむ時間すらないまま
100か0かのような季節の移り変わりになるとは、何かやり残したような、なんとも口惜しい気分になる。
夏は決して大好きな季節というわけではないが、こうも極端だと調子が狂ってしまう。
ただ、夏が終わったのなら、いよいよキャンプのベストシーズン到来という思いもあり
今回は、2015年キャンプベストシーズン直前におけるランタン考と題し
これまで撮りためたランタン写真と共にこれまでの振り返りや現状を呟いてみようと思う。
一晩に消費する灯油は我が家の場合、ヴェイパラックス系で300〜500ml程度、その他の
ノンプレッシャー3台合わせて200〜300ml程度であるから、1日あたりの換算は500ml〜800ml
灯油が1リットル70円程度とすると、わずか50円足らずという事になる。
OD缶タイプのガス式のランタンが一晩で約半分の量のガスを消費する事を考えると7割から8割の節約。
キャンプ一晩に対し、300円〜400円浮く事を考えると我が家のように年間50泊をゆうに超える
キャンパーの場合50泊で少なくとも20000円以上の燃料費が浮くという計算になった。
当然これは、ガス式ランタンを使用し続けた場合のコスト計算であるから
LEDなどハイテクな明かりをメインに使用した場合はよりお得な事は、言うまでもない。
キャンプをまだ年一でやっていた頃、我が家では、電池式LEDとロウソクを使用していた。
ただし、機能や明るさを求めて購入したわけではなく、友人からの頂き物だったり
たまたまホムセンで安かったからというそんな理由で使っていた。
そもそもランタンという単語自体、一生懸命覚えなければならないくらい非日常語だった頃だ。
そんなデビュー直後のとあるキャンプの夜のこと…
どうも、うちのサイトは他のサイトとあらゆる点で違う事に気づいた。
どうにも暗い。
しかもLEDは純白に輝くタイプだったせいか、夏だというのに妙に寒々しいのだ。
少し離れたトイレから用足しを終えて自分のサイトを眺めると…
おいおいうちってどこだっけ?
過密した真夏のキャンプ場の我が家のひとコマはそんな状況だった。
目印にしたのは、お隣のお隣のサイトだったご家族連れサイトの一際、明るいガスランタンの明かりだった。
しかしまだこの時もコスト重視の駆け出しキャンパーだった我が家はLEDを追加購入すりゃ
少しは明るくなるだろう…その程度の認識だ。
道具沼なんて言葉も知らない、ブログ?人の日記見て何がおもろいの?趣味悪〜
今考えると向上心の欠片もないど素人。ただ、無知は罪だと思い知る。
なるほど薄暗いのも決して嫌いじゃないが…明かりの色が意外にキャンプの夜を素敵なものに
変えてくれるものなんだなと、そんな事に気付くまで時間は掛からなかった。
そう思いつつもしばらく時間を経て
明かりと共にあるのがキャンプの夜…そんな思いがとあるキャンプの夜に芽生え、そこからは早かった。
二泊三日の二日目にキャンプ場近くのホムセンへ行き、ガス式ランタンを大人買い。
OD缶も大人買い。早速サイトへ戻って、マントルのカラ焼きをとあるブログサイトを参考に見様見真似でやってみる。
正直、自分に驚いた。
これってYDKじゃん!
(やれば出来る子)
これまで目をつぶっていたのかと錯覚するくらい、道具に興味が湧き開眼した瞬間だった。
目が見える様になった私は、よそ様がどんな道具をどう使い、
何に満足しているのかを徹底的に見る様になった。
兼ねてから、勉強家の妻は、私にこれがいい、あれがいいと、当時参考にしていた
ブロガーさんの記事を見ては提案してくるが、どうも納得のいく選択が現れない。
そうじゃないんだよ、人と比べる事に、何の価値もないんだって。
よくそんなやり取りがあった。
価値は自分の心の中に自分で思い描くものであり、
人様の真似をしたってそれは単なる人から与えられた価値であり、近道になっても満足とは程遠い。
人様を覗き見て優劣を決めるなんて自分の心の貧しさに気付かされるだけで価値じゃないと思った。
最高は唯一無二、そうでなければ、何のために、何を目的として、どんな事になったら夫婦二人が楽しいか?
まるで幸せ探しのような道具選びはこうして始まった。
未だそこにゴールはないが、欲求や欲望のダイエットには成功したようだ。
必要こそ購入動機の1番なのは言うまでもないが、なぜそれが必要で、それを使って何が出来て何がしたいのか?
そんな事を、いちいち購入のプロセスに加えていくと欲しいものが少なくなっていく。
結果としてモノよりアクトという事だが、テン場にいって毎回ダラダラ酒を飲むというのも
芸こそないが、そこには人と自然とふれ合いがあり、都度、新鮮な喜びに満ちている。
そんな人が集まるサイトを照らす灯りは、柔らかく暖かく眩しすぎず、それでいて
明かりを点ける事が楽しくなったり、その炎を眺めて、揺らぎに安らいだ気分になったりという
付加価値を感じるものが理想、当時の私は結論へと辿り着いた。
そんな小さな楽しみが今の我が家の照明道具にはちゃんとあるな…と、久々に真鍮を磨きながら改めて思った。
たまに行うメンテも楽しみ、本番は灯りへの感謝を込めて燃料補給及びプレヒートをする。
その一つ一つは習慣というより、キャンプの夜の始まりを告げる儀式のようなものへと昇華する。
ハリケーンタイプやカンブリアンに代表されるノンプレッシャーランタンは複数個集まると
この上ない安らぎとトキメキがある事も覚えた。
規模こそ違うが、それはまるでタイやポーランドのランタン祭りに心を躍らせるかのような高揚感に近い。
かくして灯油による暖かみのある灯りをつけることはキャンプの喜びや楽しみの一つとなった。
やっぱケロランタンはいいね。
そんなイメージを頭に抱きつつ、実際のサイトは…
イカ釣り漁船と呼ばれています 笑
じぇ じぇ じぇ ジェントスだらけかい!!
こんな風にカバーを妻が手作りして使ってます^^
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