妻拙稿…前回記事からのつづき
翌朝、不穏な空模様は続いていた。
風は相変わらず吹きすさび、雲の流れが驚くほど速い。
天気は快方に向かっているだろうが…昨夜のダメージは心に突き刺さっていた朝だった。
TATONKAを下ろすタイミングを完全に見誤った昨夜。
20時台から降り出した雨は、夜半過ぎ風を伴い完全な嵐に変わった。
音の凄さに目を覚まし点検にいったが…その時点ではまだ大丈夫そうだった。
しかし…
さらに風は強くなりタープは上下動を繰り返し我がテントNEPTUNEの屋根をバサバサと叩くまでになる。
この時、恐らく手製の真鍮グロメットをハメ込んだ布が破損…グロメットごとちぎれ飛び
ガイロープの支えを失った幕は風の影響をモロに受け激しく上下し始めたのだろう。
ここが最後通告だったはずだが、眠さに目が明かず…NEPTUNE独特の骨組み
幕から数センチ突き出た部分がタープと干渉し傷つけたのだった。
引き裂き音は驚くべき音量だった。
その事態におちいって…夜中、手伝いを頂きながらタープを下ろすに至った。
あ~ぁやっちまったなぁ~とズッシリ重たい気持ちでシュラフに入ると今度はkimu君の声が…
鉄骨と連結していた付け根の金具が伸び切ってタープが外れkimuサイトまでタープは倒壊状態に…
種山の風恐るべし…
気を取り直して、朝食を…
パン屋さんで購入したちゃんとしたバケット(普段はヤマザキのなんちゃってバケットなので…)
焼かずとも美味いのはパン屋の仕入だからか…好評だった。
ご飯も食べたいと誰かが言い出して…kimu君が飯盒で米を炊き始めた。
途中、上蓋が上がってきたため、アックスで押さえる様がちょっとワイルドで格好良かった。
か・ら・の…
T K G on TANEYAMA HIGHLAND
卵かけご飯がこれほど美味しいとは…
恐るべしキャンプ飯
韓国海苔が絶妙だった。
本来の日程では、天候の回復を待って福島入りを考えていたのだが…
昨夜、壊れたTATONKAの補修…主に今ここで出来るのはグロメット部分の補修強化と
夜中のタープ撤収で完全に水没してジャッポジャポになったブーツの乾燥をしないと動けない。
雲が完全になくなったのを見計らって、タープを干し
私と妻はyaeさんから乾燥のための大量の新聞紙とサンダルを一つお借りしリカバリータイム
シートを敷き、お座敷スタイルで乾燥を待つ。
タープが徐々に乾燥し色を薄くしていくと…落ち込んだ気持ちも同様に薄れていった。
我が家だけ動けない状況はしばらく続いたが昼を過ぎる頃
買出しに出かけた仲間達もチラホラと帰ってきた。
ここで…kimu君が頼んでいた、サイフォン用のアルコールストーブを
コーヒー缶で作ってくれた。即席にして合格点
こういう器用さ…大事だなぁと思った。
気付くと呆れるほど爽やかな空に包まれていた。
雲一つなくなり、各々が自分の時間を楽しみ
別な野営地にいた仲間も合流。
再会を喜んだ。
喜ぶと同時に乾杯の予行練習と題し飲み始め…
我が家からは夕方おつまみ用にウドの酢味噌和えとウドの皮のキンピラを…
その頃…設営を完了した後発組が夕日と語らう。
ちょっと絵になり過ぎてるoriさん
手羽氏のカフラも夕日を背負い一瞬エジプトにいるような錯覚が…
これだけイカした参天が揃うと…
まるでファラオの秘宝展
う~~む
格好いいなぁ…
なんて言いながら
高原に沈む夕日と戯れた。
夕闇がどんどん近付いてきた。
下界よりも少しだけ天国に近い高原で
夕日に向かってアサヒで乾杯
なんてツマラナイジョークをチョイチョイ交えつつ
ランタンに灯がともり
今宵の宴のスタートだ
見上げれば星空と言う名の美しいタープ
手が届きそうなほど、星に近い(と思った)
これこそ星座の森よ!!
oriさんが持参したたらの芽は妻がひたすら揚げていた。
我が家提供の油淋鶏も美味かった。写真なし…
美味い酒に美味いあて
仲間との語らい
夏の虫のように二つの火を囲み
笑い声の絶えない夜は過ぎて行く
ご一緒して頂いた皆様、本当にありがとう
素晴らしい景観と解放感抜群の種山高原が大好きだ
yae家のホストが素晴らしく、とにかくお世話になりました。
TATONKAと言う名のタープと心の傷はそのうち癒して
二泊以上出来そうなとき…必ずここにまた来るよ!
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これにてGWと通算25泊目のキャンプ終了