タープ下焚火のすすめ【こむぎキャンプデビュー1周年】

劇団にひき

2022年04月28日 11:10

この姿を最後に衣服一体のハーネスだけ残して

こむぎが忽然と姿を消した。

辺りを見回すのだが、姿は見当たらない。

状況を察するにグルーミング中にハーネス一体の

こむぎの着衣の背中部分にあるマジックテープ部分に

不幸(幸運)にも足などが引っかかり

着衣が外れたのだろう。







「こりゃエライこっちゃ汗」

ある意味人里離れた場所での迷子は致命的で

もしはぐれてしまったなら家猫にとっては

命に関わる事態である。

冷や汗が全身を襲いとにかく山側バンガローへと

続く階段を駆け上がる

最後に見たのはテントタープの設営中

山側に行きたそうな素振りのこむぎ

階段を駆け上がったはいいが

こむぎの姿はそこにはなく見つけることができない


もちろん根は小心者のこむぎだから彼女目線で

私達が視界から消える場所まで逃げたりはしないと

踏んでいたが焦りの感情に泣きたくなっていた。


するとその時、隣のバンガローの方から

こむぎの首輪に付けた鈴の音がサイトに響いた。







一度下まで階段を下り、彼女の大好きなオモチャを

片手に隣の階段をそうっと鈴の音の鳴った辺りまで

抜き足差し足で登った。

薮に隠れた状態でまだ姿は見えないが

鈴の音は聴こえている。

ガサ ガサガサガサ

「いた!」

リアルファー仕立てでゴム紐がくくりつけられた

竿型のネズミのオモチャを手に取り

音を立てながら振り回してみる。

こむぎの視界に見え隠れさせるのがコツだ。

するとおもむろにガサガサガサガサ

薮を掻き分け走るこむぎが姿を現したと思ったら

一目散にネズミに飛び付いた…しばらく遊ばせ

頃合いを見計らって優しく抱き上げた。







心底ホッとしたのも束の間

この脱走に反省しきりの私達

一方でキャンプ場に着くや否や好奇心爆裂のこむぎは

十分な満足が得られたとばかりに静かになった。







設営中から波乱の幕開けとなったキャンプ







ここは、ちょうど一年前

こむぎのキャンプデビューとなった

川内村いわなの郷芝生広場







猫キャンプをスタートさせたあの日から

一年経ったと思うと感慨もひとしお







こむぎときたら、外が怖くて短足の忍び足で

這うように歩き出したあの日の面影など一片もなく

東日本を旅する立派なキャンプ猫となった。

あの日のように




(一年前のあの日)


寒いだろうからと私の懐に入れようものなら

暴君と化し自らの自由を勝ち取れる

そんな成猫になった。







嬉しいことなのだけど

子離れできないダメ親の夫婦二人は

かまいたくて仕方ないのは相変わらずで

そんな気を紛らわすのもキャンプ







それがキャンプ







こむぎのキャンプデビュー1周年の記念は

レクタタープをこれでもかとピン張りして







我が家ならではの極上タープ下焚火を囲むこと

隙のないサイト作りを心掛けたのだけど







誰に見せるでもない

この日は貸切りキャンプというオチ







もちろんこれはありがたいことで

こむぎにデビューキャンプの地を

存分に闊歩させ







これでもかと遊ばせ







疲れさせ夜は安眠を勝ち取るという目論見に

寄与することとなった。







今年は新年から薪ストーブキャンプに勤しんだお陰で







焚火に飢えていたように思う。







誰もいないキャンプサイトの夕暮れは







焚火の音と熱に癒される夜の始まり







大型風防の跳ね返りの熱もあって

暖かなタープ下







今宵のディナーは妻特製の春巻き







年に何回か、これを食わないと

歳を重ねられない重要な献立の一つ

キャンプで食せばなおさら美味く

時間の密度がより濃くなる







もう、何年も前になるけれど

当時の仲間から日本一キャンプで

揚げ物を揚げる夫婦の称号を頂いたのだけど

歳と共に、もう日本一は名乗れないよね…と

思い出すのは昔の楽しかったキャンプ

歳とるわけだーよ

あのキャンプから小学校を丸っと卒業という歳月が

過ぎた事に気付いた静かな静かな貸切りの夜

山の奥の方からはフクロウの声が時折聴こえていた。







一方、我が家のキャンプ猫こむぎはと言うと…







普段よりも随分と遊び疲れておねむのご様子

きっと彼女なりに色んな満足があったのだろう







タープ下の焚火にはいろんな思い出があって

我が家のキャンプの象徴を担ってきたと思う。

雨の日も雪の日も風の夜もグルでもソロでも

タープ下はいつも最高の空間だった。

キャンプの醍醐味は?

と聞かれたなら間違いなくこう頭に浮かぶだろう







タープ下で最高の焚火をして

濃密な時を感じること…って


それがキャンプ




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