夕陽とウィスキーが最高のツール

劇団にひき

2021年10月06日 12:01

2021年の今からさかのぼる事、四年前

どうしても私が行きたかった営地

青森県ー行合崎に行った。

現在の我が家のキャンプスタイルの一つ

キャンプ旅というジャンルを

スタートさせたのがこの年だった。







行合崎での幕営を終え

次なる営地への移動の際

通りすがりにこのキャンプ地を知った。

次にこのエリアに来ることがあったら

「ここでキャンプしよう」

そんな妻との約束など

すっかり忘れていた2021年







ふと思い出し

再び足を運ぶ事にした。

何せ、とにかくこの日は天気が良くて

毎年繰り返してきた

夕陽旅としても絶好のコンディション

日本海に沈む夕陽に期待がかかるけれど

御所の台オートキャンプ場は

我が家からだととにかく遠く







チェックインを済ませたのは

午後四時半のこと。







日没までなんとか設営を完了させないと

はやる気持ちを抑えつつ

ガッチリ目の荷物を手運びする。

このところオートキャンプばかりで

このような手運びのキャンプ地を

無意識に避けていたけれど…







数10m程度の手運びならば

まだまだ問題はなく

この遠征の主目的である

夕陽を堪能できる場所の確保が

果たせたのは幸先の良いスタート







鮮烈な斜光を浴びながら

乾杯に選んだのは若鶴酒造三郎丸蒸留所

サンシャインウィスキー



夕陽キャンプという

テーマそのままのセレクト

国内で言うならばヘビリーピーテッド

世界基準で言えばマイルドピートの

国産ブレンデッドウィスキーは珍しく

設営で汗をかいた身体に

喜びと共に染み込んで行った。







ここまで買い物の時間を含め

約五時間の長旅だったけれど

車好きなキャンプ猫こむぎに変わった様子もなく

安心のサンセットタイムは始まった。











日が沈むポイントは

拠点としたフリーサイト正面右手







これまで夕陽を何度も見てきたこむぎは

これから起こる事がわかっているだろうか?







これを美しいと思う感性は

猫にはないかもしれないけれど

固唾を呑んでその時を

待っているかのようだった







どこまでも続く水平線正面







その右手ではまもなく

水平線に「ジュッ」







とはならず、薄っすらかかる

水平線上の雲の中へと

日は落ちていった。







でもクライマックスはここから。

どんどん雲が赤く焼けて行く







あぁ凄い

サイト後ろの方のキャンパーさん達も

集まって来ていた。

夕焼けこそ日本海サンセットの真骨頂

何度も日本海のこの瞬間を

観てきたけれど三本の指に入る

長い長い余韻を残す空となった。







「終わっちゃったね」

「うん。久しぶりの特級の夕陽だった。」

「遠かったけど、来てよかったね」

妻の満足そうな感想を聞いて

ウンウンうなずいたものだ。







やがて、秋田男鹿半島の付け根辺りから

海面を輝かせながら

煌々と月が登ってゆく。







星の見えない夜だけれど

最高のキャンプの夜







こむぎは微動だにせず

夜の真っ黒な水平線を眺めていた。

何を感じているのか?







1泊目にして最上級の夕陽

音もなく海上を輝かせる月の夜空







コオロギのクインテッド

静かにモルトを転がす最高の時間



アルコールは人の身体に様々な影響を与えると言うが

酔いは大脳皮質の働きを弱め

原始へと人をいざなう。

理性のタガが緩み脳の深部が働き出すと

やけに女性が美しく見えたり景色もそう

気が大きくなって怖いものがなくなって行く。

一切の雑念は薄れ消えてなくなり

狡猾な思考もできなくなり

思ったまま感じたままになる。







つまりはキャンプの夜を

最高のものとなる心理的条件を

整えてくれる最高のツールである。

近年、巷には星の数ほどの道具が

しのぎを削っているけれど…

どれも目的は同じで使い勝手が良いだとか

デザインが格好いいだとか畳が小さいだとか

些細な違いを争うだけだから魅力を感じれなくなった。


何がいいのか?と問われれば

キャンプが楽しくなるなら酒一本でいいとさえ思うのだ。

アルコールをキャンプ道具の一つと捉え

そこに日常以上を持ってくるだけで

キャンプは余計に素晴らしいものになるからね。
(飲めない人ごめんなさい)






無論、そんな事考えるのは

私だけかも知れないけど


それがキャンプ




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