皆んなが大っ嫌いなアイツからの脱出

劇団にひき

2020年10月22日 12:12

本来二泊の予定で向かった新潟だったのだが…

とある事情で二泊目は場所替えする事に

とある事情とは


カメムシの大量発生 である。


とにかく凄まじかった。

夏の終わり夕刻ともなると何千何万というトンボが

拓けた芝のサイトを飛び交う姿を見たことがある人は多いと思うが

あのトンボ達が全てカメムシだったなら

…と、想像してみて欲しい。

白を基調としたWECHSEL TENTと

OUTDOORBASE ハビタープには有り得ない数の

ヤツらに集られ白が遠目だと白に見えなくなるほどだった。







唯一の対抗手段は焚火の煙

ほかに殺虫剤などの準備もなかったため

タープ下でひたすらに煙を焚き

焚火にはシトネラ線香や蚊取り線香まで投入し




焚火で追い払った後でもこの有様でした


もちろんZANBESIのフロントパネルを開けて過ごす事が不可能で

予備幕として持参していたビッグアグネスの出番だったと

そんなキャンプだったのだ。

通算400泊を超えある意味、百戦錬磨を

自負していた我が家も彼らの脅威に屈する事となった。

撤収後、極上の温泉に浸かり…ホッとするのも束の間

運転中どこからともなく奴らは這い出てきては

妻に素手で車外に投げ出されたもの

あれほど虫嫌いだった妻の変貌が物語るのは

それほどのカメだったと…そういう事なのだろう。

一方、私は撤収時に眼鏡の内側に二度三度と襲撃を受け

現在、恐怖症に近い状態にある 笑







それでも新潟は楽しくそして美味しく

10時撤収後、気付けばだいぶ長居してしまい

磐越道に乗ったのは14時前後

ここから近い営地と言うと猪苗代周辺となり

急遽、猪苗代湖畔のキャンプ地

例年ならばGO OUTの開催地で有名な

天神浜キャンプ場

チェックインする事とした。







猪苗代湖畔と言えば…無料のキャンプ場が

点在しており普段はそちらへ行くため

有料の猪苗代は初めてのこと。

雄大なロケーションは大差ないものの

設備はほんの少しだけグレードアップというのが嬉しい。







設営を終えると時間は16時を回っており

間も無く日没というタイミング

分厚い雲に覆われてはいるが…

雲の薄いところから時折日差しが差し込む

そんなコンディションだった。







夕景に期待をしていたけれど…

カメムシの猛攻に疲れ切った妻の神通力は作用せず

それでも対岸付近に時折かかる天使の梯子に

ときめく夫婦二人だった。







有名キャンプ場ではあるが月曜泊ともなると

実に閑散としていて50mほどの場所に

ぐるきゃんの一行とバイカーさんが2、3組程度

景観を崩すような新たな来場者が

近くにやって来ることはなく

曇り空だった事を差し引けば

カメムシの脅威もなく

最高の初天神浜キャンプのスタートだった。







今回装備はWECHSEL TENT ZAMBESI と

激安タープ FRY FRY GOタープ

3×5mのこの形を片落としでちょっとお洒落に

4本のポールで設営

設営を楽しむにはこのタープスタイルというのが

もっとも鍵となるもの

天幕一枚を自在に操りイメージ通りできたりすると

それだけでも満足感の高いキャンプになる。







ブランドではなくアイデアこそキャンプを面白くする

そんな感性こそ重要に思うのは

コロナをはじめ様々な危機が目前にあるからかも知れない。







管理棟では薪の販売をしていたようだが…







私の目利きでは乾燥状態が今一歩で

手が伸びる事はなかった。

広葉樹薪3本しか手元にないのに 汗

こうなると裏技の出番

40cmの薪を全てノコギリで半分にして







1本あたり20cmの6本に

結局のところ20cmだろうが40cmだろうが

全体に火が回ってしまえば変わるのは熱量だけで

燃焼時間はほとんど変わらないから







雲のお陰で何も起こらない夕刻を迎えたけれど







霧は出ていないため夜になってしまえば気にならない。

対岸の灯りが水平線をなぞるように点き始めた。







20cmにカットした節約スタイルの薪は

広葉樹だけあって火持ちも抜群

山形の遠征の時にGAOさんが置いていってくれたもの

乾燥状態もパーフェクトで極上の焚火







猪苗代町の明かりが雲に反射し

森の形を浮き上がらせるそんな夜







今宵もセンゴクアラジンプチパンの出番だが…




この日は二色プレートを使い







山形で美味すぎて仰け反った火鍋に

豆乳湯豆腐という組み合わせを楽しむことに

火鍋はガッチリと辛くしてあり花山椒で

痺れ感もある本格な味、痺れて辛い舌を

湯葉をすくって落ち着かせ

凝縮された豆乳湯豆腐の旨味で癒すエンドレス

これは文句なく今年1番の美味さだった。







食事を終えると妻は早々にテントin







私は一人、焚火の火が落ちるまで

モルトを転がす静寂の時間が訪れた。







ジッと熾火を眺め様々な雑念が酔いと共に消えてゆく

それはまるで己の心を修復する時間。

いい夜だった。







夜半過ぎ、湖からの風がバタバタと

安物のタープをバタつかせる音で起こされた。

5mいやもっとあるかもしれない。

ポールを一段抜きタープ全体を低く張り直し

寝たのだけれど1時間おきくらいに

もの凄いバタつき音で起こされ続け

完全に寝不足の朝を迎えた。







時折小雨も混じるためタープを畳むに畳めなかったのだ。

早朝になりようやくタープを撤収すると共に

意外に、ZAMBESIは正面からの風に強い事を実感

背が高いのでこれまで強風時は避けてきた幕だったが

横揺れも皆無でフレームの強靭さを垣間見た思い。

現存する個体数が絶対的に少ない我が家の宝物に感謝。







リビングを撤収し終えると再び雨がやってきて

空っぽのテントの中でコーヒーを飲みながら

雨が止むのを待つのも悪くない

すると1匹のカメムシがどこからともなくもぞもぞと現れ大騒ぎ


それがキャンプ




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