やっと出会えた究極のキャンプ場 キャンプ流行り真っ只中の貸切り三連戦 scene3

劇団にひき

2019年09月26日 14:31

深い森の中にポツンと切り開かれた場所。

今からちょうど4年前にこの場所は見つけていたのだが

足を運ぶ機会を伺いつつも

結局、他の候補地についつい道を譲ってしまい

辿り着くに至る事はなかった場所。

4年の歳月を費やし、ここに足を踏み入れた時

「もっと早くここに来るべきだった。」

素直にそう感じたものだった。







時は遡り、今年9月、世間様は二度の連休があり

その最初の連休、私達は仕事を取った。

お陰で、三連休の丁度真ん中の日曜だけを休むという

スケジュールに頭を悩ますことになる。

何しろ、主だったキャンプ場はそのほとんどが

人でごった返してしまう三連休、しかも中日ときたら…

最悪の状況しか思い浮かばない夫婦二人

個別サイトのあるキャンプ地は既に満員御礼

残るフリーサイトのキャンプ地だとすると

人様のサイトとサイトの間に無理やり分け入り

「お隣張らせて頂きますね〜」

なんて挨拶をしてドタドタとてんこ盛りの荷物を降ろし

見苦しく汗だくで設営をする。

連休2日目というお寛ぎ感真っ只中な皆様の

「ウッソーマジか?そこ入ってくるのぉぉ」なんて言う心の呟きが

考えただけで聞こえてきそうなシチュエーションだけは

何としても避けたいところなのだ。







いつ行ったって気兼ねなくキャンプが楽しめる。

そんな場所を探し出す必要に迫られていたのは言うまでもない。







こうなると実はどうでも良かった。

その営地が当りかハズレかではなく

人様に気兼ねなく楽しめるキャンプができるかどうか?

そんな選択条件(いわば最低条件)を満たせれば

それだけで良かったハズが…


当たりを引いてしまった


ゾクゾクする嬉しさが込み上げてくる。







サイトというサイト全面が

広葉樹の木陰で覆われ

苔のフィールドが其処彼処に見て取れる

我が家にとっては特級の営地。

以前の記事でも述べているが

苔の生える場所にはカビが生えないという。

科学的にはまだ解明されていないが

苔はカビを駆逐する力があるという話を耳にしてから

この様な苔のフィールドこそ特級というのが

私の解釈であり、求めていたそのものと言っても過言ではない。







サイトには欅の巨木をはじめとした

一級の広葉樹が立ち並び

積もった枯葉の上を流れる小川も。







その小川の上を覆う様に生えるモミジ







青々と密度濃く生える苔のサイトを選んだ。







眩しいくらいの緑に包まれ

心は安らいで行く。







緑のない場所には何種類ものキノコが生え







中には食用のものもあるのだろうが

もちろん専門知識はないため採取はしない。

随分前にとある研究者から伺った話だが

自生キノコの区別は著書を持つような専門家でも

しょっ中間違いを起こすし

本そのものに勘違いがある場合もあるのだとか…。







サイト全景は正に森の小径といった風情で

所々の平らな箇所全てがオートサイトになっている。







なんて素晴らしいキャンプ場を見つけてしまったのだろう。







翼を広げたTATONKA1TCが本当に美しい。










陽の光が暖色に変わる頃になると

気温はグッと下がってきた。







ただただ森を見つめ

空気を味わうだけのキャンプ。

それは忙しない日々を送る二人には

究極のキャンプ場で過ごす極上の休暇だった。







ここを紹介するかどうかは

心から悩んだものだった。

というのも、私達が選んだサイトには1箇所

面積は小さいものの草も苔も生えなくなった箇所

直火跡があったためである。

昨今、芸能人、有名人も直火禁止の啓蒙に励んでいるようだが

その本人は直火好きという矛盾

ダメだダメだと言いつつ

一方で直火への憧れを助長させていると

以前知り合った自然派のキャンパーさんが嘆いていた。

直火はその下の地面に暮らす微生物を死滅させ

草木の生えない場所にしてしまう。

スパッタシートを使用しているからOKというものでもなく

スパッタシートを隔てたその下の芝が

枯れてしまうことだって、時にある事を知っておきたい。

まして直火などは所定箇所以外では問題外の行為。







そういう事から、この地の情報を

検索して簡単に手に入る情報にしてしまう事を

躊躇っている自分がいる。

会ってその辺をきっちり話しのできる人だけにお伝えする

そんなスタンスでいようと思った次第。







この日のスターティングはカクテルスタートだった。

ジョニーウォーカー30ml
アイスコーヒー90ml
ベイリーズ30ml

美味い美味いと妻がお代わりしたレシピはこの通り。





ウィスキーが飲めない妻にはジョニーウォーカーを減らし

ベイリーズを増量して献上したがアルコール感もあり

夕方眠くならないカフェイン入りというのが

このカクテルの良いところ。

秋冬のキャンプでは温めても美味しい。

スタンダードカクテルでいうとゲーリックコーヒーもどき







二杯目に選んだキルケランが




この地で飲むと、ことの外、美味かった。

これがこの地の真骨頂に違いない。







鳥たちの囀りを楽しみ

風が揺らす葉の音に耳をたてているうちに

五感が研ぎ澄まされてゆく感覚。

それは味覚にすら作用し

口にするもの全てを美味しくさせる。







開眼した味覚は今まで気づけなかった

味わい風味に加え幸福感すら与えてくれる。



キャンプ流行りの連休中日、奇跡の二人ボッチキャンプ

街灯一つないキャンプ場が教えてくれたのは

暗闇の怖さではなく、ワイルドな営地では

何もかもが美味しいという極上の体験だった。


SABROSO!







それがキャンプ





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