【保存版】キャンプナイフの結論

劇団にひき

2019年07月05日 12:09

梅雨も本番となりようやく湿度を感じる日々がやってきた。

梅雨入りから随分と経った気がするが

なんだかんだで晴れキャンプを選んできた我が家も

ついに年貢の納め時とばかりにこの日の予報は雨100







それでも晴れ女の神通力は天に届き







設営完了までは曇り空だった。







この雨キャンのチェックイン先はというと

林間の美しい『フォレストパークあだたら』

曇り空で景色がスポイルされる事もなく

雨に濡れる緑の美しさを楽しむならば

雨キャンは林間というのが我が家のセオリー。







設営撤収時、ずぶ濡れたとしても

温泉で身体を温められるからという妻の強い要望だった。

夏風邪は確かに長引くものだし

風邪などに罹患していられないのが今の私達

週一キャンパーだからこそ体調管理は

最上位のプライオリティという事になる。

勝手知ったるあだたらの湯

目下癒しの塊の様な場所なのだ。







そんな雨キャンプ

楽しもうと思えば色んな策が泉のように湧き出でる。

このキャンプは先日購入したてのナイフを

『とことん使ってやろうじゃない』

そんなステータスで挑む。







普段意識せずにやっているキャンプ中の

刃物を使うシチュエーションを

じっくりとウォッチしながら進めて行こう。







【乾杯の後】

いつものランブルスコのコルク栓

コイツはその場で縦にナイフを入れ真っ二つにする







箸置きの完成だ。

スパークリングワインのコルクは

くびれがあるので多少斜めったキャンプテーブルでも

転がらず箸置きとして使いやすい。

栓を抜いた直後じゃないと

コルクが固くなりかなり苦戦する事になるので

開栓したら直ちにナイフを入れるのが

我が家のキャンプの掟である。

若いスパークリングワインのコルクは段々とくびれが

なくなっていくので箸置きとして使うのは一回のキャンプ限り

毎度乾杯の度に箸置き作りをキャンプアクトとして楽しむ。

ちなみに、ビンテージ物のコルクはくびれがなくなることがない。







その後はもちろんの【バトニング】

ひとたびシースナイフを手にしたなら





薪相手に格闘をするのは初歩の初歩







梅雨時期ならば焚火は早めに着火しておく事で

退屈も紛れ雨の憂鬱な景色を変えてくれるので

例えばパートナーを雨キャンプ好きにさせる効果は絶大だ。

雨キャンプでは少なくなるとはいえ虫の脅威も大幅に減る。

無論タープ下で全てを完結させるノウハウは

身に付けておきたい。







さぁここからは我が家オリジナル

キャンプでこんな事をわざわざするのは私ぐらい。

ウィスキーをとにかく美味く飲みたい

ただそれだけのためのナイフの使用方







【氷割り】である。

しかも丸氷作りのための氷割り。

板氷に垂直にナイフを立て

ナイフをペグハンマーで叩き氷を真っ直ぐに割る。

垂直の角度を守るのが最大のコツ







4〜5回も力を込めれば「ピキッ!」

っといい音がして真っ直ぐ割れる

この瞬間には大きな快感要素がある。

板氷のメーカーによっては垂直に刃を入れても

斜めにヒビが入ったりと変な割れ方をするものもあるが

セブンイレブンの氷は経験上、素直に割れてくれる。







理想は正四角形の氷を切り出すこと

これができたらあとは楽勝で

角をひたすら削るだけ。







2016/02/15

このキャンプ以来、キャンプ道具の中にアイスピックを





忍ばせている我が家だが頑丈なナイフならば

その剣先を使って同じことができるだろう。







ちょっと楕円形になったが2分かからず

丸氷の完成だ。

アイスピックには思い出がある。







昭和40年代 東京オリンピックが終わり

高度成長期の真っ只中に私たちは産まれた。

当時、昭和の大発明と言われた冷蔵庫は1ドアがほとんど

普及率もやっと50%を超えたくらいで50年代にやっと

100%の普及率になったと言われている。

そんな昭和の夏はエアコンもなく扇風機だけで夏を乗り切るのが当たり前だった。

たまに母が氷屋から大きな氷を買ってきて

それをシャカシャカ砕きかき氷を食べ体温を下げる。

当時の家庭では氷は買う物で冷蔵庫で作れる様になったのは

オイルショックのほんの手前だった記憶

年齢で言えば学童になる手前あたり。

製氷皿はアルミ製で少し流水で溶かしてから

「エイヤー!」とレバーを反転させると仕切りが浮いて

氷が一個一個バラバラになるというものだった。

そんな時代だったからかも知れない

我が家(昭和の家庭)にはアイスピックなる道具が

必ずキッチンにあったのを覚えている。

察するに氷屋さんで購入した大きなやつをこれで削って

母はかき氷を作ってくれていたのだろう。







子供の頃は鋭利なこれが怖くて怖くて

触ろうとすると怒られるし

サスペンス系ドラマでは凶器の代表格

つまりは人殺しの道具としてのイメージがあり

大人になっても一人暮らしの私の小さなキッチンに

アイスピックなる道具は存在しなかった。

考えてみれば、その頃にはもう必要のない道具だったのである。

そんなアイスピックを40過ぎて初めて自分用に購入した。

キャンプでウィスキーを長く美味しく楽しむためである。







キャンプに付随して増えた趣味がいくつかある

一つは手網を使った珈琲焙煎

それともう一つがこのアイスピックでの氷割り

面倒を楽しめるようになるとそれは

趣味と呼べるものになる。

全てはキャンプが私に与えてくれたもの。

丸氷作りで出たクラッシュアイスは

丸氷と共にグラスに取っておく。







少し度数の高めなカスクストレングスなどを

急冷し飲みやすく楽しめる飲み方『ミストスタイル』

が同時に楽しめて無駄にならない。

今回持参したのはシェリー樽で有名な

グレンファークラス105と





前回同様のブルックラディ ザ クラシックラディ

両方とも度数が高めでアルコールに決して強くない私には

強烈な部類のウィスキーだが楽しめる飲み方の一つ。







そうこうしているうちにあっという間の夕暮れ







今夜はこれより久々のステーキ







大将で焼き上げ







【肉を切る】

分厚いT boneなどの肉は

キャンプ用の包丁では歯が立たず使いづらい







ここはバトニングナイフがパーフェクトに

役立つ数少ない瞬間の一つなのだ。







筋のある肉塊に刃先がスッと入る瞬間がたまらない。







ためらう事なくスライスしたステーキ肉は

今流行りの食パン専門店の生食パンで挟み食べる。

感動で写真はブレブレだった 笑







自ら砥いだ道具を使い贅沢骨つき肉を

食パンで食らう

令和元年最高の贅沢キャンプとなった。

道具は使うためにあるがそれだけではただの実用品に違いない。

使った先に大きな大きな満足が得られる

実用以上の道具がナイフ

だと定義する素敵な雨キャンプになった。





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