2019年7月3日 追記
注) 令和元年より当記事の吾妻高原スカイランドは
営業休止となり宿泊を伴うキャンプ設営は全面禁止
となりました。
当記事は営業当時の記録としてご閲覧頂ければと思います。
夏は標高を上げろ!
このところ続いていた猛暑をうけ次の目的地は高原一択だった。
最低でも600mは欲しい。
100mあたり0.65℃気温の変化があるとすれば
600mだと約4℃低くなる計算だ。
なかなか今週の候補地は決まらず出発前夜
やっと心が決まる。
予報ではありえない猛暑、全国的に陽の光燃え盛る日曜日
目指す営地の標高は750m 平地とは5℃近い温度差
これならイケるに違いない!
当日は案の定、猛暑は二人の行く手を阻むかのように襲いかかってきた。
北国育ちには天地がひっくり返るほどの衝撃の温度
正確だとは決して言えない愛車147の駐車中の車内温度計は
過去最高の50℃を指していた。
「こ…これは…
あの夏のクーバーピディだ 」
過去、この温度は一度だけ経験があった。
二十歳の時、旅した世界最大のオパール採掘の都
Googleやwikiではクーバーペディという日本語表記で載っている。
オーストラリア南部の都市アデレードの北846キロ地点の田舎町。
日中の気温は50℃を超える日もあり
夜ともなると10℃台まで下がる砂漠の寒暖差
あの街の人々は当時気温差のない洞窟を住居にしてたっけ。
無論、洞窟どころか木陰もないサイトでの猛暑キャンプ
TATONKAだけが頼りになる。
現地到着は12:30 高原の風は涼しくこの日の猛暑もなんのその
…と言いたいところだが
当日全国で最も高い気温を記録したここは福島県
最高気温37℃が5℃マイナスになったとしてどの程度快適なのかは
さもありなんといったところ。
福島市内を遠くに見下ろすこのロケーションは素晴らしい。
高湯温泉よりさらに4キロ山奥へ進んだここは
吾妻高原スカイランド という。
この地でキャンプをしたという情報はネットではほぼ探せず
それでも電話確認をして無料でキャンプ可能という情報を得た。
ヨシ、これで今週も楽しめる!
新たな営地、しかもそれがキャンプ場として正式な
認知のない営地を見つけると心が躍る。
開拓者になった気分ということなのかもしれない。
テントに熱がこもるのを嫌い先ずはTATONKAのみ設営をした。
タープ下の温度は想定通りの32℃
一方タープの外に出した外気計温度は直射日光を浴びての41℃
下界マイナス5℃には違わないが…どう足掻いても
この暑さから逃れられない温度帯
持参したプレミアムモルツが底抜けの美味さ。
今回からカトラリーを100均のボトルに入れた妻
衛生を考えたのと虫の侵入対策とのこと…なるほど悪くない。
気温のせいで、どう考えても食欲はわかなかったのだが
妻が出してきた特製冷や汁をズズッとススッた途端
死んでいた胃袋が息を吹き返す。
次に出てきたゴーヤのフリットは最高の食感と
控え目の苦味、食傷気味だった胃袋はこれで完全復活を遂げた。
一瞬だったビールの旨味をよそに妻は売店でカキ氷を調達
食事で上がった体温を冷やすとウィスキーにも手が伸びた。
夏にぴったりのウシュクベーリザーブ
これは汗をカキカキ真夏に飲んで死ぬほど美味い。
ッカーーっとならなければロックではなく
ストレートで飲みたいボディの軽さと上品さ
妻曰く…
人生においては大好物を最後に食べる人の方が上手くいくらしいが
私の場合、好きな物は初めにヤッてまた最後に味わう両取り派
ウィスキーは一杯だけにしてジンリッキーで喉を癒す。
酔いも程々に回ったところで場内をグルリと見て回った。
途端に見つけた獣の足跡
鹿か猪か?
昔の人は鹿も猪もシシと呼んだらしい。
福島から高湯温泉へ向かい本線から更に4キロのこの営地
野生動物との遭遇は当たり前であり脅威の一つ
そんな矢先
何やら先程から感じていたのは何者かの視線
前回記事後ろから二番目の写真とさっきの写真には
すぐそこに
猿
距離にして10mほど、売店で聞いてみると
猿との遭遇、この地ではレアケースだとか…
やっぱ俺たち攻め過ぎてるのかも 笑
自然の中に身を置き、その空気を、風を、景色を
雰囲気を野生を感じ呼吸する。
それがキャンプ
普段はモノ好きなバイカーくらいしか
ここに居を構える人などいないだろう、そんな営地
夕暮れが近づき雲も多くなり、やっと気温もまともになってきた。
本来、この営地に夫婦が求めたのは夜の景色
いよいよこの営地のクライマックスの訪れだ。
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