とことん山でとことん雪中 プロローグ
AM5:44 それは起きた。
一刻も早く、シュラフから飛び出したかったが、シュラフに仕込んだ毛布が足に絡まり中々抜け出せない。
氷点下の雪中キャンプ…足下の冷え対策に靴下を履いたままシュラフに潜ったことも災いした。
やっとシュラフから抜け出し、急いで防寒着を着込む…
今回のリビングは装備の簡素化を狙って、お座敷スタイルを捨てていた。
インナーテントのスグ外には所々 融けてシャーベット状になった雪がリビングの足場を著しく悪くしている。
雪靴を履こうと片足を入れた。
カカトが中々入らず、ケンケン状態となったその時、雪に足を取られ、そのままカステルメルリーノに、身体ごと倒れそうになった。
とっさにもう一方の足が動く。
ただでさえ冷たい雪床に足を直接着けることなく、からくも両足共雪靴に収まったのだった。
人はとっさの時寝ぼけていても、身体は物理的ないうことを利くモノなのだが、今回、私の場合、一番肝心の一箇所だけ身体は脳の指令に逆らっていた。
『やってしまったか…』
『いいや、この感覚なら大丈夫かも知れない…』
答えは直ぐに分かる。
目的地はトイレのある温泉棟。
事件は起きていた。
足を踏ん張ったその時…
私は
脳の指令とは裏腹に、直腸をつかさどる筋肉に無意識に力が入っていたのだった。
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