赤い道具を集め出した時に最も選択に苦労したのが火器類。
現在国内に流通しているプロダクトはどこにいっても、誰かが必ず持っている、人とかぶることは罪ではないが、負けた気がする世代の端くれ昭和40年代生まれ。
大事なのは合理性か、機能か、燃料種類か、インパクトか、デザインか、色か。
加えてトレンドに人はなかなか逆らえない事を知っていたから当時は選択の幅が極端に狭かった。
加えて物欲の始まりが虚栄心であった場合は最悪だ。
限りなく人の品性を下劣なものへと転落させていく。
たとえば、隣の芝生を見て、うちも芝生にするか→隣は芝生が綺麗に刈られてるからうちは花壇を植えてやろう→ヤバイ!今度は隣は物置き作ったからうちは倉庫兼二階建てガレージを設けよう!
まるで止め処がない。
昭和40年代に生まれた私達夫婦は競争社会、受験戦争まさにオンタイム。
社会に出たその瞬間にバブルが崩壊し、世知辛い世の中で常に人と比べられ競争心剥き出しで必死になって隣を超えてもなかなか年収は増えず他人を蹴落とす輩(やから)に囲まれつつも何とかくぐり抜けてきた…そんな生き方がぬぐってもぬぐっても体に染みついていた。
ふと気づくと自分が望んでいた現実とは全く反対方向にいたりして、何がやりたかったのかさえ、分からず散財した挙句、自分を失い悶々とする。
ただでさえフィールドに出ると、自意識過剰になり、やれあそこは同じテントだとか、うちはピーカーってわけじゃないよな、とか、あのランタンが素敵だとか、キッチンテーブルみんな持ってるから必要なのだろうか?などと、人のふり見て我がふり直すような…悪く言えば自分たちのスタイルに自信が持てず、常に回りと比べて劣っていないか?という詰まらない事ばかりを気にする悪しき体質からなかなか抜け出せないでいた時期もあった。
そんな状況から私たちを救い出すには、自分たちのキャンプスタイルというものを早期に確立しオリジナリティを高めていく事ぐらいしか思いつかなかった時期だった。
そんな時に赤い道具にハマり、その中でも劇団家のシンボルとして夏場活躍したのがこのツーバーナーだった。(前置き長⁉︎もう一通り写真出してるじゃん)
結果として、好きな道具に囲まれる喜びを知り、道具を慈しみ、それを磨くことも楽しくなるという未発見の自分の趣味嗜好に気付くことになり、周りは全く見ずとも自分の世界を楽しむ事となった。
それがキャンプ
そういう意味では、初めは虚栄心など邪悪に近い雑念から始まった収集癖も、いつしか自分自身を精神的に昇華させる事となったのだから結果良好である。
ALOCS-G06
それがこのツーバーナーの名称らしい。
ユーロ圏では知られたクッカーで人気を博している支那メーカーらしい。ebayでもよく見かけていたので、不安なく購入。
インパクトと折りたたみという機能性そして何と言っても色は鮮やかなRED。
冬になりケロ化にともない二軍落ちするケースもままあるが、未だ心の中では色褪せない存在だ。
何より嬉しいのは、未だ誰ともカブらないその知名度の低さ 笑
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