始まりの地にて

劇団にひき

2023年07月14日 15:00

BLUE/FOREST CAMP STORYを午前中にアウトし

次に向かうのは山形

何年も前に秋田−山形間を行き来した時には

まだ工事中だった東北中央自動車道は

かなりの部分が開通となり

アクセスはかなり良くなった。

全線、秋田(横手)ー福島(相馬)間の

東根ー尾花沢の未開通区間も

令和4年10月29日をもって全線開通となる。





先ずは、中山町で昼食を摂り

さらに南下し山形市をスルーして上山市へ

このキャンプ場を訪れるのは何せ10年以上ぶり





そもそも初めてこのキャンプ場を

利用したのは35年前の事。

高校時代の同級生と大学一年の時に無料だからと

利用したもの、当時と全く変わらない景色は

懐かしくもあり安心の一つでもある。

そして二度目はまだ結婚前に妻と来た

それが2011年の震災前だったか後だったのか

定かではないがその周辺の八月だった事だけは

記憶にある。。つまり私達夫婦キャンプ

そのくくりで言うところの始まりの場所なのだ。





このキャンプでは、ベイカーテントの夏仕様を

キチンと実用化する事がテーマ

よって、タープレスでベイカーテントを

タープ使いに設営する所からがスタートだった。





到着が遅かったため、テン場は設営後直ぐに

日陰となり涼しい事この上ないキャンプスタート。

湖面を撫でてから吹く風がヒンヤリと心地良い。

ただ、問題が一つ。

予約の際、猫連れである事を伝え忘れていて

チェックイン時に管理人さんに直接交渉が

必要だったのだ。

いくつかあるバンガローについては犬猫可能が

一棟だけある事は知っていたのだが

キャンプサイトは?と言うと未確認だったからだ。

結果はと言うと…この管理人さんの場合はOK

というもので、本来は断られる可能性もあったよう。





そんなわけでキャンプ猫こむぎちゃんも

のびのびだったのは幸いな事。





古竜湖キャンプ場

それがこのキャンプ場の名称

湖というには小さいけれど

私が一番最初に知ったキャンプ場

前回来た時よりも管理は行き届き

管理人さんは非常に真面目で

キャンプ場全体の見回りとキャンパーさんへの

声がけをする姿が印象的だった。





嫌な虫達が活動し始める時間に合わせて

例の蚊帳を設営した。





2.4×2.4ほどなので夫婦二人のリビングにはぴったり

ただ我が家のかさばるファニチャーを置くと

動線が悪いため、通路の確保もおこたりなく





蚊帳自体の尺には若干の余裕があるので

前方を少し前位置にペグダウンするだけ。





これは快適な空間だった。

夏の嫌な虫達も気にせず過ごせるフルコットン

これにて目的は成就した。





すると…





正面上空に昇り竜が現れた。

古竜湖のヌシだ!

二人は童心に戻る。





静かな静かなキャンプ地

過去には熊の出没もあり

朝と夕に爆竹を鳴らす





「こんなにここって良かったかね?」

そんな思いが口から出た。

「あの頃は、まだキャンパーじゃなかったから」





そう、あの頃は都会の真ん中で都会人でいる事を

ステイタスのように考えていた頃。

鳥の囀りに耳を傾けても鳥の名は出てこず

炭火で焼く肉だけが楽しみで

静かなキャンプ地で飲むスコッチの味すら

知らず、缶入りの酎ハイとビールだけを楽しむ

駆け出しだった。

あれから嗜好も随分変わったし

それは成長だったと思う。





何の気なしに始めた夫婦二人キャンプだったけれど

妻がシェフで私がバーテンダーという職業に

就いた事は、キャンプの質を大きく底上げしたと

今は実感がある。





酒のプロと料理のプロが作る

最高の酒達ととびきりの食事で過ごすキャンプ





もちろんあの頃だって最高に美味い

なんて言いながら過ごしたものだけど

当時を振り返って、格段にあらゆるものが

レベルアップしている事は間違いない。





キャンプを趣味にして本当に良かった。

これまで何度も思ってきた月並みな思考であるけれど

10年以上の歳月を経て同じ場所に来ると

一層感慨深いものがあった。





いつしかヨタカとトラツグミの声が響き渡っていた。





一番の成長はこういう事。

キャンパーになり自然との距離が近くなると

自然が分かるだけじゃなく善悪の価値観

生き方など全ての価値観に自然が影響し

世の中を見る尺度が変わってゆく。

今世の中で起きている事が良い事なのか

間違っている事なのか?興味も変わり判断がつく

これは何百回も外寝をして得た最大の利得だと思う。

懐かしきスタート地点 古竜湖キャンプ場にて。




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