【最高峰のグルキャン】蔵王坊平高原にてメンターと会う 本編

劇団にひき

2020年08月23日 12:00

予報は雪 どうしてもこの日キャンプに行くと言って

灯油缶を満タンにしアルパカストーブを携え 
トルテュライトを積み込み自宅マンションを後にした。

行き先は宮城県、牛野ダム そこは例年雪が多いと

進入もままならなくなるダム湖畔の無料の営地。

この日、アルパカ一台とプレッシャーランタンをもってしても

熱源が足らず妻はテント内でもシュラフが手離せない

終日そんな寒さの1日だった。

時折、吹雪き、換気のためにテント窓を開ければ

テント内は10℃を下回るコンディション。

当時は今のように寒さ知らずのキャンプとは

程遠かった事を思い出す。

その日その時、妻と軽い挨拶を交わした初老の男性がいた。

その時はまだ、この男性が誰なのか知る由もないのだが…。

ブログ開設前前となる今から6〜7年前、初冬の出来事だった。







2020/08/15
からの続き


当時、キャンプの情報はと言うと今とは違い

キャンプブログとmixiがまだ活況を呈していた時代でもあった。

誰もがブログを書いていたし

それらの全てが私達のバイブルだった。







その中でも、ひときわ参考にさせて頂いたブログが二つある。

大好きで大好きで毎晩寝る前に

拝見しては「この人達スッゲーよな」

妻と語り合い賞賛したものだった。

そのブログの中、異彩を放つ登場人物が

実は前述の男性で、私達夫婦のレジェンドでもあった人。

その名をジープさんという。

その後、当ブログが開設となり

コメント欄でのやり取りが嬉しかったのなんの。

タープ一枚で氷点下の寒空の中、野営したり

トラックの幌を使って自作したハンモックで
(ブログ内では遺体袋と揶揄されていました笑)

真冬の山形で野営したりと

まだ誰もやっていなかった事を当たり前にこなす。

私達にとっては、見るもの全てが格好良く憧れたもの。

今や当たり前となった

ハンモッカーの元祖という位置付けであり

本物と呼べる人

以来ずっと会いたかったのは言うまでもない。

そのジープさんが今、目の前にいる。







きっかけはossunさんから頂いた。

ossunさんの上記の記事にはジープさんの
詳細が描かれているので上記記事を
ご覧いただいた上で当記事をご覧頂くと
より分かりやすい構成になっております。


2020/07/09

このキャンプの時に ossunさん同様に会いたい人がいる旨を伝え

わざわざ繋いで頂いたのだった。







こちらの写真はジープさんの現在の生業である

木の皮細工のものや

数年前に北海道を旅され手に入れた

アイヌの民族楽器(口琴)ムックリ







こちらの実演などもしていただき

全く知ることのなかった新たな世界を

教えて頂いた。

この黒い棒状のものはアイヌが酒を飲む際に

天や地にお神酒として捧げた後







こうして酒を飲むという伝統に基づく酒儀礼の道具

これをジープさんがやると格好いいのなんの







フトここで感じたこと

「格好いい」には色んな種類の格好良さが存在するもの

見てくれや人真似じゃないもの

例えば伝統を伝えるだとか己の興味を探るだとか、そんな類いは

真に格好良く目に映るものなんだなぁと感じた次第。

『格好良さ』の定義・基準は年齢で変わるものと実感した。



人の知らない事を知っている事だったり

それを口伝したりという行為

全く同じように感じるけれど

実は正反対でもあるのがネット社会。

本来伝わらなければならない事が疎かになり

本物はコピペされいとも簡単に

一部捻じ曲げられてしまう事もある。

つまり、コピーであって本物ではないものに

私たちは踊らされて生きている。

無論マスメディアが情報を牛耳る社会よりは

それを選べるようになっただけ

よっぽどマシなのは確かだけれど

そんな感覚を思い出させる瞬間でもあった。







あの頃、私がジープさんに本物を感じた感覚は

きっと偽物の世界にドップリと浸かっていたからで

その偽物の払拭に実は何年も費やしてきたのが

私達ではなかったか…と。

これは 百聞は一見に如かず そのものだった。

この目で見る本物は明確な自分があり

夢と目標を持っている。







キャンプをすると色んな事を火や大地に教えられるもの

自然との対峙には様々な成長がある。







ただ、それをいつも凌駕するのが

人の叡知、触れ合いでもある。

情報の交換共有はその何倍もの気付きや

成長をもたらすものなのだ。







昨今、キャンプ場は人で溢れ

酒を酌み交わし様々な交流の場となっているが

ただの飲み会雑談に終わってしまうのは

少し勿体ない気がするのはそのせいで

無論、楽しければそれでいい場合もあるけれど

実はより高尚な人との会話や心の触れ合いは

素晴らしい学びの時間でもあるのがキャンプ







自らの成長が垣間見れたり人の思想に触れたり

良き影響を与えてもらったり生きる知恵を見たり

私達はいつしかジープさんをメンターとして

見るようになっていたようだ。

ブログのコメント欄でのやり取り…『たったこれだけの関係』にである







古代インド、サンスクリット語に導師や指導者という

意味のある『グル』という単語がある。

一方で日本語には悪いことをする仲間という意味の

『グル』という単語がある(グルになる等、グループの略語ではない)

キャンプにおいてはグルキャンが問題視されるケースが

ままあるが無論これは後者の意味のグルキャンに違いない。

前者の意味のグル(導師)・キャンこそ最上位だと

そんなことを思うキャンプだった。

それもこれも何年も恋い焦がれたジープさんとお会いし

様々な事を吸収、咀嚼できたから。

ありがとうございました! 

同席頂いたchaiさんもありがとうございました!
(付け足しみたいでゴメンね笑)




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