「アチャー汗 日月は雨だってよ…」

さてどうしたものか…雨の雪中キャンプとは

考えただけでも骨の折れるコンディションである。







各地で桜が花開き

今週は花見キャンプという選択もあった。

ただ、天候は芳しくなく

日曜は曇りのち雨

撤収日となる月曜は完全に雨という状況だった。

そんなタイミングで例のキャンプ場より

連絡を受けた夫婦二人だった。







三年連続あのキャンプ場のオープニングで

幕を張ることになるのはかなり嬉しいこと

何せ昨年のラストキャンプの時に

雪中の春キャンプができるなら是非やりたいと

管理人S君に申し入れていたからだ。

例年ならば雪解けの六月半ばオープンがデフォルトなのが

ここ裏磐梯曽原湖畔 ほとりの遊びばキャンプ場 である。

暖冬だった今年、当然雪解けは進んでいた様だ。

彼は約束通りこの日のために経費を費やし

駐車場の除雪を行ってくれていた。

各地で桜の花開く四月半ばにして

雪中キャンプだなんてプレミアムだと

昨年当時は思っていたのだけれど

さあ行くぞと念のため確認した天気予報を見て

ある意味私達なりの「覚悟」の様なものを

決めねばならなかったと、そういう訳だが

ここは彼の覚悟と気持ちに是非応えようと純粋に思ったものだった。







もちろん連絡を受けた以上

天秤にかけていた花見キャンプのことなど

頭から吹っ飛んだわけではあるが

何とか現地の天候が予報通りじゃありませんようにと

祈りながらのドライブになった。

キャンプ場から一番近いコンビニまでの景色は

ほとんど春先のもので雪は皆無

「本当に雪なんかあるのかね？」







そんな会話が何度も繰り返され

結局、キャンプ場に着くまで

雪が全くない状態なのには驚いたものだった。

ところが蓋を開けてみればどうだろうのこの景色である。

雪はドッサリ、溶けては降り積もりまた溶けて積もり凍る。

それを繰り返した残雪は根雪となっており

40cm以上あるだろう場所に足を踏み入れても

足が刺さることのない固い雪だった。







その固い雪を一番薄くなっているエリアを見つけ

セオリー通り踏み固める所からがスタート。







そこにビッグアグネス&タトンカ3TCでサイトを作る。







気温は二桁を超えていたが雪の下のフィールドは

硬く凍っていたのが幸いだった。

ペグは7〜8cmしか地面に刺さらない状態ながら

充分、効いている。







と…思ったら時間を変えて二箇所が風で抜けた

どうやら丸いペグはクルっと回ってしまい相性が悪い

楕円形のエリッゼステークに取り換えるのことに。



「こりゃぁ雨が降ったらちょっと怖いかもなぁ」

もう少し雪が柔らかければ

ペグを埋めて踏み固めればいいのだけれど

その労力を惜しむのが我が家 笑

撤収の事を考え「まぁ何とかなるだろ」で済ますことに。

この読みの甘さが災いとならなかったのは幸いである。







それにつけてもこの景色である。

それはそれは素晴らしかった。







この頃には予報も変わっており

日中は何とか持ちこたえそうな状況にあり

このところの定番となっているランブルスコで

無事乾杯となった。







楽しみにしていたのは

春の雪中焚火でアードベッグの縦飲みである。

同じブランドのグレード違いを楽しむ飲み方を

「縦飲み」と言うのだそうだ。







味わいの骨格は同じなので樽の違いだけを楽しめるはず



定番のTENから始まり目玉はシェリー樽のウーガダール

コリーブレッガンの変わりはスモークヘッドという組合せ。

天気は悪くなる一方だが期待は膨らんでいた。







さて、今年のほとりである。

昨年のトイレ改装で予想を上回る

大ブレイクを果たしたのは記憶に新しいが

今年も大きなリニューアルがあったのでお知らせしておきたい。







昨年より協業の始まった奥の白いペンションだが

今年はこれまでの境界線向こう側となる

ペンション敷地の一部が開放となる。







このキャンプで張った場所が西側のエンドだったが

この境界が奥に拡張となり写真でいうと

我が家のテントサイト奥は草が刈られ

新たなテン場となるとのこと。

ちなみに拡張されたサイトはこれまで出来なかった

貸切り運用が可能となり

イベントなどでの利用ができるようになった。

お風呂は昨年同様別途料金で使用が可能なのだが

このペンション迄の真っ直ぐ一本路の通路が

雪解け後には作られる予定である。

語るまでもないがロケーションは最上級レベルである。






先日出敲したこの記事でも述べたが



進化するキャンプ場というのは決して多くない。

もちろんほとりは民営のキャンプ場なので

進化をやめないこの姿勢は他のビジネスでは

当たり前のことであるが個人経営で

収益の決して多くないキャンプ場運営において

他業種とのコラボレーションを積極的に行ったり

しっかりと投資を行い顧客サービスの更なる飛躍を鑑みる

この姿勢は高く評価したい。








今年もこのキャンプ場からは

絶対に目が離せそうにない




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