9月第三週、列島はほぼ全域に雨マーク

ただ1箇所を除いて…







この日、本州で雨予報を唯一免がれた土地、それは青森県八戸市だった。

八戸市と言えば…何年も前の事だがBE-PALの

本当に気持ちのいいキャンプ場で紹介された種差キャンプ場がある。

昨年は初めての人にこそ泊まって欲しい！BESTキャンプ場で紹介された。

そうと分かったらその気持ちよさを体感したい。







出発は深夜１時を回った頃、仕事を終えるやいなや

147に普段より15%ほど少なくした荷物を積み込み出撃する。

途中いくつものトンネルを抜けた。

６：４の割合で運転は夫婦交代交代。

岩手に入った辺りでずっと降り続いていた雨も止み

やっと雨雲を抜けた…そんな気分になった。







東北縦貫自動車道八戸線へ入り折爪SAで最後の交代をし一路八戸へ

AM5:50 辿り着いた先は八戸港 館鼻岸壁朝一

日曜朝のここに来ずしてこの時間の過ごし方は見つからない。







既に駐車場は一杯だったが…何とか駐車スペースを確保

地元の朝一にすら行ったこともないのにこれがキャンプとなれば話は違う

お目当の食材を手に入れ、軽い腹ごなしをした。

早朝６時とは思えない活気に溢れた露店の数々に圧倒、全ての露店を

眺め終わった時には１時間以上が経過していた。

市場を出る時には人の数は更に倍近くに増え人混みをかき分ける程に

大都会の駅のソレと密度こそ同じだが…行き交う人のスピードは緩く

観光地然とした人の笑顔に溢れていた。







こうして…市場から20分程の道のりを経て最終目的地である

種差海岸へと到着したのだった。

美しく短かめに刈られ整備の行き届いた天然芝が海岸沿いに広がり

目線には水平線

おおおおお

感嘆の声をあげずにはいられない。







信じて良かった…BE-PALの情報もこりゃこりゃ大したもんだ。

夜を徹して遠路遥々来た甲斐を感じ、辿り着いた満足感と

期待を裏切らない景観に胸は踊り最後の力が湧き上がる。







最後の力…ここにはそれが必要なのだ。

駐車場から受付までは数十メートル、更にその先テントサイトまでは

100m超で車の乗り入れは禁止であった。

荷物はリアカーを借りて運ぶことになる。

凸凹のある緩やかな傾斜を、減らしたとはいえ重量級の我が家の荷物を

リアカー一回で何としても運びたい、当然苦闘が待っていた 笑

人生初のリアカーに妻と二人で悪戦苦闘しつつも、一歩、また一歩と

お目当の場所が近付く分かりやすい達成感、嫌いじゃない 笑







普段同様パパッと設営を完了し先ずは身体を休めないと

直ぐそこで岩に砕ける波の音が断続的に耳に届く


ああ〜これぞ潮騒ってヤツ


7月のにかほ以来とはいえ潮騒に心休めるこんなキャンプ

気持ちいい以外に例えようがない。









風が強いと覚悟して来たが、天候は穏やかで時折の日差しも嬉しい

風は頬を撫でるかのように優しく届き湿気もない。







トイレ 洋式の設定はないが手入れの行き届いた

有料キャンプ場のソレ、無論文句なし







トイレから海を眺めたその位置にあるのが炊事場







どこをどう切り取っても景色の破綻は1ミリもない。

炊事場から橋を渡ったそこが我が家の幕営地







丘の上の吹きっ晒しにある東屋からは

太平洋が一望出来て、地球が丸い事を教えてくれる







来て良かったと何度も繰り返し妻が言う







連れて来て良かったと、その度、私は充実感を味わう

そんな最高のスパイラル







夜の帳が舞い降りて、目に入る景色はランタンが照らすサイトの景色だけ

耳に届く潮騒は海辺でキャンプしている事を語っているかのようだった。

そんな潮騒に紛れて雑音が混じる。


ポツッポツッ…ポツッ…ポツッ……

ポツッポツッ…ポツッポツッポツッポツッ


21時を回った頃から雨が降り出した。

風も強くなっていき、TATONKAでは警戒レベル

この判断をこれまで数回誤って来て、その度壊れたTATONKAタープ

テント出入り口側のポールを残し他は地面にペグダウンし直して就寝とした。







ということで朝はこんな感じで迎えることに 笑

目覚めた時にはカラッと幕も乾燥状態だった。







これほどの清々しさは久し振り

キャンプの満足感は天候に比例する所が大きい

そういう意味では晴れて曇って雨降って最後ピーカンは最上レベル

有名誌で取り上げられたキャンプ場だからと言って

全てが最高だなんて思わないが

ここは来て良かったと心から思える最高に余りある営地


これだからキャンプはやめられない





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