その3　からのつづき






えええええええええ!？



幕のジッパーを上げて入ってきた男は

見ず知らずの男だった！！




あなた誰！？



0.2秒足らずの間に思考が駆け巡った。

酔って露天風呂に入り、限界突破した私は、一人ふらふら風呂からあがったわけだが…

その時、内風呂にいたのがその男性だった。






写真を見る限りでは、私が出た後、kim君と趣味の多い男ことorientstarさんは、内風呂で、この彼と意気投合していたに違いない。


通常なら、kim君と趣味の多い男ことorientstarさんが連れてくるようなシチュエーションだろうに…平然とジッパーをくぐってくるあたり…ハートが強い。


そんな賞賛を感じながらも、また一人、宴の仲間が加わった喜びもひとしおで、心躍る二次会の幕開けだった。







彼は、ここ、とことん山キャンプ場を拠点とする筋金入りの地元キャンパーSさん


奥様と二人キャンプにいらしたらしい。

豪雪キャンプ＠とことん山　エキストラストーリー2/6～2/8　一日目第6夜

妻の記事で冒頭のお風呂でお声掛け下さった女性がこの人の奥様であることも分かった。


話が上手で、人に気を使わせない素晴らしいスキルの持ち主、大いに二次会を盛り上げてくれた。


とことん山の住民だけあって、キャンプスキルの高さを伺わせる話ばかり。


皆が笑ったり、へぇ～とうなづいたりすることしきり。


ちなみにその頃orientstarさんは、寝ながら人の話に絶妙なタイミングでうなづくという数奇なスキルでもって大いに楽しませてくれていた。






今夜のスノーシェルターでの焚火の話題になると、
Sさんのとことん秘話がでてくるでてくる


その中の一つは圧巻だった。


彼は2.5㍍の雪の壁を地面までくり抜き(８畳分相当)、タープを屋根代わりにして二桁人数の大宴会をこの地で行ったらしい。






強風で有名なので、風対策だったらしいが、相当暖かく過ごせたとの事。


想像してみたが、どう考えても、その量の雪をくり抜くなんて所業は自衛隊クラスである。


それでも楽しい経験だったことは間違いない。
掛け値なしにスゲーなと思う。


世の中には凄い奴はわんさかいる。





・・・・・・・・・・ここで思うことがあった。




キャンプを始めたばかりの頃は全く気にならなかった「道具やテントや見栄え」


ハマっていくうちに、どんどん良いモノが欲しくなり(物欲支配)、金銭の消費は限りなかった。


それでも、隣の芝生は良く見えるもので、やれあのテントが欲しいだの、コレが欲しいが止まらない。


関連記事 赤い道具 ALOCS-G06 昭和40年代生まれはカブってない。


いっそのこと国内外全てのメーカーの現存する全プロダクトを買占めてしまえ！と思うくらいの欲望なのだ…それにしたってランボルギーニ一台よりは安くあがる。


だが、80万する南極で使えるようなシェルターを購入したって、
そこに入る適当な人数の仲間がいなければ意味がない。

MSRボードルームだってしかり

アルフェイム・アスガルドをソロで使う人もいなければ、
4シーズンテントをフルフライで真夏に海辺で使う人だっているわけない。


タトンカ１TCをソロで張ったりしたらボッチ感は半端ない






何が言いたいのかというと、必要と物欲は全く別物だという事。


そして、
物欲を制するのは感性と頭脳だということ。


いかに高級なテントを保有したからって…一人寝では広すぎる。

どんな素晴らしい鍋をつかったからって…外で仲間と囲む焚火の前で使えなきゃ持ちぐされ。

いい道具を見せびらかすことに価値はなくアクトの喜びや新たな出会いの方が価値は高い。

そこにあるのはプライスレスな喜びや笑顔といった感情がモノの価値を上回る世界なのだ。



それがキャンプ



スキーだってボードだって何十万もする道具やウェアをそろえても人並み以上に
格好よく滑れて始めて道具を含めたトータルの格好よさになる。





ただスタイルだけのキャンパーに成り下がってやしないか？

ソロを前提としない夫婦二人のキャンプスタイルは自己満だけじゃすまされない。

山岳経験のない私達　丘キャンパーは、そこで誰とどのように何をしたら
徹底的に楽しく遊べるか？を追及してこそ満足は大きいという仮説に辿り着く。


体験や経験に裏付けされ、生涯忘れえぬ記憶を形成するくらいの
遊び心が一番大事なんだと思い知ったのだ。


遊び心は、道具でもテントのブランドでもファッションでもなく頭脳が作り出す。


「幸せは自分の心が作り出す」と言うが、まさにその通りだと悟った。
その逆もまた、しかり。


頭脳で作り出したそれをより楽しくよりやり易く便利に叶えるのが良い道具なのだ。


そして良い道具には機能美があり、形は無駄がなく普遍となる。






使い捨ての世の中になり、古いモノは、モデルチェンジをして新しいモノをどんどん売らないと資本主義の下では企業存続が図れない。


そんな仕組みがつまらない道具を生み、ネームだけで金額が変わるような事態にもなる。


大量生産大量消費のこの時代に、古いモノを
見出したり自然回帰するキャンパーも増えている。


きっとそんな時代だからこそ・・・・だな。


そんなことを大いに思ったとことん山雪中キャンプだった。


最終日の朝を迎えたとことん山雪中キャンプ プロローグ


思わず汚してしまった下着の処理に大いに困り果てた朝。


そんな結論に辿り着く。


ご一緒して下さった皆さんと共にした、楽しいひとときは一生もんです。



ものすごい歪み　笑


撤収お手伝い本当にありがとうございました。



にほんブログ村　生意気にも参加しております。
読んだよ！の意味でポチッっとしてくれると
大変嬉しいですm(_ _)m