梅雨明けをした筈の東北だったが…

その宣言を聞いてからというもの、それ以前よりも

雲は多く、雨は毎日のようにどこかの時間帯でパラつき

ジメジメとした日々が続いていた。

お陰で気温は低く過ごしやすいと言えば過ごしやすい毎日

これで空が青かったなら、ここ10年で最高の夏を満喫となるところだが

無論、そこまで今年の天気にジェントルな様相はない。

そんな8月前半、夢にまで見た連休が手に入った。

願うは一つ。


晴天のキャンプ







しかし、世の中そうそう甘くない。

予定を立てた本州北端の青森県のお盆の天候と来たら絶望的だった。

と言うより、東日本全域が日本海に停滞するしつこい低気圧の

影響を受けており逃げ場は見つからないという状況。

こうなれば開き直るのが世の常

雨の中、北を目指して東北道を交替で夜通しのドライブとなった。







雨のキャンプを楽しむとなれば

最高の食材が必要

そんな思いで辿り着いたのはあのキャンプのあの市場









小雨の中、いつもの杜の手羽先夫婦と合流

お目当の食材を仕入れ再び雨中のドライブ

目的地は青森横断の中継地 酸ヶ湯キャンプ場

道中雨は止まぬが、登る山道キャンプ地が近づくにつれ

黄緑色のブナ林がそれはそれは美しくテンションは上がってゆく。

すると…

ナビの表示が目的地まで10分の距離辺りから

急に雲は薄くなり、現地に到着すると明るく眩しい営地が







待っていた。

天は我を見放さず！八甲田山







かくして、手羽先夫婦とのキャンプスタート







感無量だった。











もう2度と会えないのかも知れないと

錯覚すらしそうだった待望の青空。









せっかくの連休だからと気合いの入り過ぎた酒 笑









美しいブナ林







日の光のシャワーに身も心も洗われてゆく。







そよぐ風、熊除けに持参した風鈴が涼やかに響く

その音は透明で美し過ぎて逆に熊が聴きに来るんじゃない？







そう思ってしまうほどの南部鉄器の澄んだ音色

炊事棟を囲む平坦な素晴らしい高原のキャンプ地







時折雲はかかるけど、その涼しさがありがたい夏キャンプ







日が射した時のテント内はさすがの暑さ

それを緩和させるために毛布をひと掛け

気温が下がると気持ち良過ぎて







あっという間に撃沈





それがキャンプ







夕刻迫る時間帯がこれまた最高だった。







手羽家から振る舞われた雲丹パスタと

きっと寒いくらいと予想して準備した豚シャブが大当たり







この頃には、酸ヶ湯キャンプ場もこれでもかと

テントが増え、40張りを超えていた。







これほど人（テント）の多いキャンプも久し振り過ぎて

普段の夫婦二人の野営も悪くないが…

こうして色んな人が集まるキャンプにも良さがあるもんだと

思ってしまったのだった 笑







人里離れた普段はきっときっと寂しい営地

青空を堪能し、普段のキャンプにはない新鮮さを喜ぶ

全ては自分の心が決める。

変化を受け入れる寛容さが実は楽しむ秘訣だったりするのかも知れない。


つづきます。



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